犬の去勢　点滴の要不要

私は、血液検査と補液(点滴等)はした方が良いと思います。まず手術前に体がどういう状態かを知る事はとても大切です。犬は食欲があっても内蔵に異常がある場合は多々あります。まず身体検査と血液検査で手術が出来るかどうかを判断し、手術中の循環をコントロールする為に点滴等をします。薬を入れるのではなく、手術前は絶食絶水ですので、それで足りなくなった水分を足しながら手術中をコントロールするのです。治療の為と言うより、維持する為の処置だと思います。
特に小さい犬種は絶食等に低血糖等になりやすいので、血液検査や点滴はする方が良いと思います。

全身麻酔をかける前に、血液検査をする病院が殆んどです。 血液検査の他、胸部X線検査、心電図検査をする病院もたくさんあります。 血液検査項目も4,5種類から10種類くらいまで、病院によって差があります。 また、手術費用の中にすでに検査代が組み込まれている病院もたくさんあります。

犬の去勢手術は、短時間で終了していしまいますし、開腹することがありませんので、ストレスも少ないので、必ずしも点滴が必要というわけではありませんが(夏場は術前の絶食絶水のため脱水が考えられますので、点滴は必要です)、当院では麻酔前投与の際に、静脈カテーテルを挿入していますので、必ず点滴をして、緊急の事態(急激な血圧の低下、不整脈、徐脈の出現)に対処いています。