巾木について

巾木とは、壁と床の取り合い部分の(主として)壁側に取り付ける部材で
床からの高さが60mm-100mm程度の高さの部材です
巾木の役目には、以下のようなものがあります

1,壁地上げ材と床仕上げ材の取り合い部分に隙間を出来ないようにする
(隙間を隠す)=見栄えだけではなく、すきま風を防ぐという意味もあります
2,床掃除等の時に、壁材を痛めないようにする
雑巾掛けや掃除機作業の時に、壁仕上げ材が床まで下りていると
その壁仕上げ材を濡らしたり痛めたりする場合が予想されます
あらかじめ、木製などの巾木が見切り材としてあれば
塗り壁や張り壁材の下端に触れないで掃除が出来るので、壁が傷みにくくなります

マンションなどで、床がカーペット敷き込みなどの場合
巾木を使わない納め方を見かけます
カーペットの敷き込みにより、床-壁の取り合い部分の隙間を隠すことが出来るので
省略しているのですが、掃除機掛けの時に、壁のクロスに掃除機の吸い込み口が
直接接触するので、壁のクロスが傷みやすくなります
木製・MDF+シート張り・塩ビ製・或いは金属製もありますが
巾木は、住まいの維持管理に必要な部材とお考え下さい

車いすをご利用のお住まいには、巾木材の高さを300mm程度に高くして
車いすの先端が壁にぶつかっても壁を傷めないようにする場合もあります

0808様

こんにちは、インセンス斉藤です。いろいろなことにお悩みのようですね。

巾木の溝はデザインでもありますが、施工上必要なものでもあります。
以前の木造住宅では、巾木も木材を加工して壁や床との取り合いも考えて作っていたと思いますが、最近は既製品を床と壁の間に貼る感覚になっていますね。

溝の部分は、壁に接着剤で貼った後に釘(仮り釘)で止めるためでもあります。ほとんどが仮り釘だと思いますが、接着をしっかりさせるためでもあり、取れてこないようにするためでもあります、最後に仮り釘の頭の部分をとばしています。
溝の部分をよく見ると、小さな穴がいくつか確認できると思いますので機会がありましたら見てください。
溝はその穴を目立たないようにする目的もあります。

高さについてはお好みもありますが、スリッパや掃除機が当たることを考えると60mm(規格の一番低いものだと思います。)はあった方が良いと思います。
巾木が低いと不安定な感覚を覚えたりすることもありますので、全体のバランスと日常の暮らしも考えて決められることをお薦めいたします。

何かの参考になれば幸いです。

0808様 こんにちは
OFFICE曜 安部かつみです

お住まいのご計画中ですね。
お楽しみのことと思います。

巾木の溝は何のため?
これは、''デザイン''だと思いますよ。

実際に、建材メーカーからは1本ないし2本溝があり、高さは6〜7センチから10センチのもの多く出回っています。

仕様が「シート張り」や「合成樹脂」でできた''リーズナブルなもの、カジュアルなもの''は''高さが低く出巾もちいさく''、
無垢材などの''高級なもの、フォーマルなもの''は''高さが高く出巾も大きく''なる傾向です。

''クラシック''なデザインになると、もっと''デコラティブ''です。

また、特殊なケースでは車椅子のフッとレストから壁を守るために、高さが30センチほどのものもあります。

デザイン、サイズに決まりはないので、バランスがよければよいのではないでしょうか。
造作で作ると、''素材、デザイン、高さ、色''などお好みに合わせることができます。

ハウスメーカーさんが「ない」とおっしゃるのは、きっとハウスメーカーさんの標準仕様には「ない」ということだと思います。

''特注''で、溝がないものができるかどうか、できるとすれば、''金額''はどのくらいなのか、一度お尋ねになってはいかがでしょうか。

0808様のご参考になりましたら幸いです。

0808さま AAプランニングの青木恵美子です。

キッチンに引き続き、巾木について回答致します。

''巾木の溝はデザインだけではありません。''
仕方なく作ったデザインとでもいいましょうか。溝ですね。
先の先生が仰る通り、最近の既製品の巾木は、接着剤で貼った後に釘で止めます。釘を打ち込む為の溝です。釘を目立たせないようにするための溝です。

*巾木の役目について
1、''床と壁の隙間を隠す役目''
昔は、巾木を欠きこんでそこに床を差し込んだのですが、最近は床を張って最後に巾木を取り付ける簡易的な方法で施工されますね。
2、''壁の衝撃保護材として''
巾木がなくボード材の壁ですと、掃除機等強く当てたときに衝撃で壁に傷がつくので、その保護材としての役目があります。
3、''壁の汚れ防止として''
2の衝撃保護材と同じような事なのですが、雑巾がけするときなどどうしても汚れます。汚れ防止でもあります。

*歴史的に考えると
昔の日本の住宅では畳が主流でしたので、巾木はありません。その代わり床調整材として雑巾刷りという小さな木が畳の廻りに回っています。雑巾がけしたはずですが、巾木等つけませんでした。
勿論壁の作りも今と違うですし、扉も引き戸が多かったので巾木が必要なかったのですが。。。
それに対して、靴文化だった欧米は高い巾木がインテリアのデザインになっていました。
それは靴文化だったからなのではないかな。。。なんて思います。
これは、私の考えですので、詳細は調べようと思います。。。

ちなみに、私の設計ではシンプルにそしてモダンの作りたいときは、巾木を見せません。
巾木は衝撃防止の為につけるのですが、壁と同面にして巾木が見えないように納めます。

''インテリアは表面だけでなく、建築インテリアから考えなければ本当にきれいにはできませんね!!''
すばらしい着眼点です☆☆☆

ステキなお宅ができることをお祈りしています!