名義貸し

匿名希望様
はじめまして、不動産コンサルティング会社、アドキャストの藤森と申します。
ご質問いただきました件ですが、契約書と居住する人が違うことは、
割とよくあることで、大家や管理会社が了承していれば問題はありません。
それをふまえれば、居住者からの直接支払いも可能です。

連帯保証人も大家等が了承すればなれますし、保証人を付けない代わりに
保証会社のみで良い場合もあります。
匿名希望様が危惧されている、他の人が保証になっている可能性も当然
ゼロではありませんので、ハッキリさせるためには賃貸借契約書を確認する
しかありません。

賃貸契約を更新するのであれば、現契約者であるご主人が更新することになります。
契約者本人ですので、解約時もご主人が解約手続きを行う必要があります。
他にも、おそらく上下水ガスや電気といったライフラインでも同様の解約手続きが
必要となるかもしれません。
居住者が家賃を支払わない場合、当然ですが契約であるご主人に請求がきますし、
支払い義務が生じます。
これは、上下水ガス電気もご主人名義であれば同じですし、お部屋を汚したり
壊した際の原状回復もそうです。
大家が裁判等を起こせば払わないでは済まされず、給料の差押え等もあり得ます。
また、滞納者を退去させるのも裁判所の判決など数か月掛かる場合が多く、
その間の家賃や退去に掛かった費用も多額になる可能性があります。

大家等の了承もなく別人を住まわせ、事件事故等の問題を起こせば、
資産価値の減少を契約違反で引き起こしたとして損害賠償請求される
可能性もあります。


ご主人に万一のことがあって相続などが発生すれば、配偶者の匿名希望様に
引き継がれるおそれがありますので、ご主人が交わしている契約書の確認は
必要かと思います。
家賃や契約期間、更新の方法、住居者の了承の有無、今の状況が契約違反に
あたらないかどうか、違反となる契約内容の場合はどのようなペナルティが
取り決められているか、どのような時に契約が解除となるかなどは、最低限
確認が必要かと思います。

仲介手数料や新たな契約者の審査なども再度必要とはなるでしょうが、
名義の変更は大家等が了承すれば、一旦退去することなく変更することも
可能なはずです。


特に問題が起きることもなく、数年後にこの状況が解消される場合もありますし、
そこまで神経質にならなくても上記のようなケースが必ずしも起こるとは
限りませんが、匿名希望様が不安にかられご主人に問いつめるのは当然です。
この状況を解消したいと考え、様々なケースを想定するところは立派な奥様だと
感心します。


しかし、ご質問内容を見る限り、相手を信用されているご主人様本人と、
ご自身の親族等でなくご主人さまへお願いしてきた居住者、入居者のご両親または
別の新契約者候補を動かし、大家や管理会社に退去なしの名義変更契約を行わせることは、
もしかしたら難しいかもしれません。
ですが、匿名希望様が何も言わないよりは、そのリスクや相談して欲しかったことなど、
しっかり話し合えば更新時にこの状況を解消してくれるよう動いてくれるかもしれません。
リスクを知らないだけの場合も多々ありますので、否定というより、夫婦として
一緒に考えながら決定したり、まずいことは断ったりする良きパートナーの関係を
築いていくスタンスで、よく話し合ってみては如何でしょう。


ストレスの掛かる状況と察しますが、匿名希望様にとって少しでも不安の解消に
役立つアドバイスとなれば幸いです。

以上、ご参考になりましたでしょうか。
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