高3男子です。
僕は吹奏楽部に所属しているのですが、今日、年に一度の大きな大会がありました。僕の部は全員がレギュラーで、みんなでずっと前から頑張っていました。
結局、自分たちの目指していた目標にはあと一歩というところで手が届来ませんでした。
悔しくて泣く人もいれば、最後にいい演奏ができて良かったと言う人もいたり、みんな何かしらの感情を露わにしていました。
僕は特に何も思っていなかったので黙っていたのですが、同じ三年生から、何故そんなに冷めているんだ、と言われました。
思えば自分は、物事に対して何か感じるといったことがあまり無いように思えます。
小3の頃まではかなり感情的な人間だったと思うのですが、最近は楽しさや悲しさを感じず、恐怖や怒りも無く、また物事に熱中する事もありません。過去に何か辛い事があったという経験も一切ありません。
まるで自分には、人としての心が大きく欠けてしまっているように思えます。
もっと感情豊かな人間になるにはどうしたらいいでしょうか?
イサムさん
(
北海道 / 男性 / 17歳 )
回答:1件
「冷めた人」「熱い人」色んな人が社会には必要では?
今日は。
多文化の人たちが集まり、それぞれの違いをエネルギーとしているカナダからのアドバイスです。
今困っていらっしゃることには根本的に大きな思い込みがあると思います。
「周りのみんなと同じ感情を持たなくてはいけない。」
そうでしょうか?
嬉しさ・悲しさ・怒り・恐怖を感じるのは、脳が外からの信号を受取り、それを解釈するからです。 感情を感知する脳の部分は個々の人により微妙に働きが異なります。
すぐにカッとなる人。
すぐに涙が出る人。
感情を外に出さない人。
脳からの命令の出方、脳がどの程度感情をコントロール出来るかなどの個人差から、様々異なる感情表現を目撃しているわけです。
社会の人みなが同じ感情を感知し、その感情を同じ形で外に現すということは脳科学・脳心理学からは、どう考えてもあり得ないことです。
ということで、「な〜んだ合わさなくてもいいのかぁ」と安心したいところですが。
日本社会は集団社会。
自分の属する集団と自分の個を同一化することが最重要な社会です。
それが心地よい日本人が大多数だと思います。
逆に、まずは自分の個を尊重し、集団とはその「個」がそれぞれの特性を生かしながら協力する時にはし、出来ない時には「個」を優先することを大切に思う日本人もいるでしょう。
そんな人にとり日本の集団社会は非常に窮屈です。
「集団を優先しない」また、イサムさんが悩んでいらっしゃるように「集団に合わさず冷めている」と責められても「出来ないものは出来ない」としか言いようがないと思います。
脳心理学から脳科学を勉強する前に、カナダの大学でIntroductory Psychologyを履修した時のことです。
教科書にこんな写真が載っていました(添付画像)。
教科書の説明:"Around the world, the cultural rules for expressing emotions (or suppressing them) differ. The display rule for a formal Japanese wedding portrait is 'no expression of emotion'–but not every member of this family has learned that rule yet."
「感情をどう表現するか(または隠すか)へのルールは世界のあらゆる文化に存在します。厳かな結婚式の写真では『感情は現さない』ことが日本のルールです。ただ、この家族の中のひとりだけはまだそのルールを学んでいないようです、」
イサムさんの幼い時みたいでしょうか。
自然に自分の感情を楽しんでいる写真の幼い少女。
この子も大きくなるにつれ、周りに合わせることを余儀なくされ、固く冷たい表情になるんでしょうか。
上記の理由から、「周りの感情と同化しないこと=人間としての心が欠けている」とは思いません。
しかし、日本では「集団と同化しないこと=変な人」という看板がついて回ります。
残念ですが。
自分の本来の「個」を曲げてでも集団に属する必要があると思えば、無理やり芝居でもするように周りに真似て笑ったり泣いたりも必要かも知れません、日本では。
そうでなく、「自分は自分」という生き方を貫く意志がおありでしたら、「冷たい変な奴」でいいのでは? 他の人と違うだけなのですから。
後者を選んだけど、やっぱり苦痛だと感じることがあれば、ぜひ一度カナダの社会を体験しにいらっしゃい。
全く日本と異なります。
「個」であることに何のしんどさも感じません。
空に舞い上がりそうなくらい「自分」であることを大切に出来る社会です。
I hope this helps.
評価・お礼

イサムさん
2017/08/07 22:34回答してくださりありがとうございます。
言われてみれば、自分でも、こうでなくてはならないと思い込んでいたようなところがありました。もう少し素直になろうと思います。
カナダにも興味はありますが、もう少し日本で頑張ろうと思います。それでもダメだったら、他の国の社会に触れてみようとも思います。
これからは自分を認めてあげようと思います。
本当にありがとうございました!
回答専門家

- 大澤 眞知子
- (クリティカルシンキング/バイリンガル教育)
- Super World Club 代表
Be Bilingual
カナダ在住。カナダからオンライン講座カナダクラブ提供。留学生へのアカデミックサポート(エッセイ指導)留学希望生へのアカデミック準備 (Reading, writing, エッセイ基本)Critical Thinking指導、最新の理論に基づくBilingual Education特別提供中。
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