対象:子供の教育・受験
小学校の担任について。息子は小2です。真面目すぎるのか授業中に出来ない事があると、たまに泣いたり自分の頭を叩いたりするらしいんです。すると先生は廊下に机と椅子を廊下に出したり、隣りの教室へ連れていき、1人で授業を受けさせるそうです。最近は算数など、決まった教科で最初から行かせてるそうです。今日、初めて聞きました。用事で学校へ行ったのですが、漢字を書いた紙が家の子どもだけ貼られていないので聞くと、書くのが遅く、本人も貼らなくて良いと言ったので貼っていないと言われました。家の宿題ではすらすらと書いていました。今、書かせてると言っていましたが、何日も前の事です。宿題も毎日、教えれば理解できるし、勉強も出来ると思います。先生は年配で今年、転勤してきました。校長も転勤してきたのですが、周りの先生からみて、浮いてるというか周りの先生が言えない感じがします。どう対応して行けば良いのでしょうか?
せいとさん ( 埼玉県 / 男性 / 41歳 )
回答:1件
親が行動しないと日本の教育は変わらない
今日は。
大切な子どもさんが学校で適切に教育を受けていないことに、さぞ心を痛め、怒りを感じていらっしゃることと思います。
35年、日本とカナダで言語教育を行っております。
カナダのUniversity of British Columbia などで学んだ脳・発達心理学を基に多くの子供たちの指導をして来ました。
個人的には、日本、カナダ両方の教育制度下で3人の子供も育てた経験も持っております。
それらを基に回答させていただきます。
1. 日本の学校では、毎年コロコロ変わる担任教師が、クラス全員の子供に対して、何か絶対的な権力を持っているかのように振舞う傾向があると感じて来ました。
親が選んだわけでもない担任教師が、「これが自分の指導方針です。」と主観的なルールを子供に押し付けることがまかり通っている日本の教室には、何年も首を振り続けて来ました。
大学で教職課程の単位をとっただけでは、教育の専門家とも、子供の専門家とも言えないことを忘れているのかなと、感じることが多かったですね。
ある家庭訪問の出来ごとを今でも覚えています。
若い男性教師がこんなことを言いました。
「この学級は自分の指導方針に基づき、しっかり躾をして行きます。」
ニヤッと笑い、それを遮り、私はこう言いました。
「あのね、先生。 子供の躾の方針は親が決めます。 こちらが選んだわけでもない、偶然子供の担任になった先生の方針と、親の方針が同じわけないですよね。 人の子供をしつけようなんて張り切ることは止めて、教師の大切な仕事「子供が一番いい方法で学べることをプロとして助けること」、これに専念して下さい。 それが親の希望です。」
しばらくポカンとして、言葉を失っていたその教師は、「はぁ。」と言って帰って行きました。
そんな出来ごとから、「この国で子供を育てようと思ったら、日々周りとの戦いが続くな~。」と思い、そこに必要なエネルギーをもっと役に立つことに使おう!と、拠点をカナダに移動したわけです。
現在指導している子供たちからも、担任教師の横暴ぶりをよく耳にします。
親がきちんと自分の考えを伝えることが大切なのにと思います。
日本の親が行動しないと、教育は、そしてその末端で勝手な指導をする教師は変わらないと思います。
2. 子どもさんの教室の様子(教師からの報告だけのようですが)から、もしかすると「学び方」に何らかの難しさを感じているのかもしれません。
日本の親に、学習障害という言葉を使うと、「いえいえ家の子は絶対違います!」と感情的に拒否なさる方が多いです。
そこには大きな誤解があると思います。
人間の脳はひとりひとり異なります。
ひとりひとり微妙に異なる学び方、成長の仕方があります。
特に、15~6歳に達するまでの発達過程ではその差が非常に大きいです。
その差を理解することも、教師の非常に大切な役割のはずです。
個人の特性を理解しないまま、一斉授業、一斉宿題をやらせる教育では、ある部分の発達でてこずっている子供は「出来ない子」のレッテルを貼られ、「出来ない子」のまま大人になります。
子どもさんの学習の様子、一番身近な親から観察し、何かおかしいと感じられたら、専門家に相談なさるのも方法だと思います。
自分の学び方を理解してもらえたら子供さんの自信にもつながると思います。
カナダでは最近、「学習障害」という言葉を余り使いません。
それは学習する側の問題ではなく、教える側の問題「指導障害」だととらえる考え方が主流になって来ているからです。
丁寧に子供さんの観察をし、その結果を踏まえ、担任教師とじっくり(出来れば校長も交えて)話をなさることが大切だと感じます。
多大なエネルギーの必要なことですが、親が行動しないと何も変わらないと思っています。
I hope this helps.
補足
カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」
などで自由に能力を発揮中。
Super World Club (大澤眞知子、Robert McMillan)
http://www.superworldclub.co.jp/
評価・お礼
せいとさん
2014/06/11 14:58親身に有り難うございました。確かに、担任の最初の言葉が躾は任せて下さいと話していました。昨日は子どもが友達とふざけあって、顎を打ちアザをつくりました。本人は大丈夫と言い、痛くもないし心配もしませんでした。しかし先生は、ふざけあった子に顔が変形するほど、打ち付けたと親に話しなさいと言ったそうです。親から電話があり、医者にも行かないし大した事はないと話しました。何か少しの事を過大にする先生で、この先が思いやられます。
大澤 眞知子
2014/06/11 21:52教師をずっと続けて来て、接するのは力の弱い子供か、子供を人質に取られているような親だけという人によく見られる行動のようで、困ったものですね。
本日付のNew York Times の記事をコラムにしました。
http://profile.ne.jp/pf/machiko-osawa/c/c-138162/
偶然ですが、教師の質については、アメリカでも大きな波が起こっているようです。
日本でも動くといいですね。
回答専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
大澤 眞知子が提供する商品・サービス
パンデミック後の留学カウンセリング
(現在のポイント:-pt)
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