対象:新築工事・施工
回答:1件
安全・安心・合理的な地盤改良工事
安全・安心・合理的な地盤改良工事につきまして・・・・
サウンディング試験等の地盤調査により一部分に地盤支持力について問題有りという結果が出た場合の対応策
1.最も堅実・安全な対策
地盤調査により、たとえ一部分であっても地盤支持力に支障・不安とされる結果となった場合、不等沈下のリスクを解消するためには、基本的に建物全体の支持地盤について地質改良・杭設置等により、均等な地盤改良をすることが最も堅実な対策と言えます。
また、過剰な対策とならぬよう適正な工法を検討するためには、地盤の地質・流動化の可否も考慮せねばならず、さらに地質サンプルを確認出来る詳細なボーリング調査資料等必要となり調査費用・検討費用もかさむことになります。
しかしなによりも、支持地盤の深度・工法により予期せぬ工事費の増加対策が生じます。
2.経済性を考慮した堅実な対策
安全・安心な基礎築造はもちろんのことですが、過剰対策とならぬ方策を検討することも必要かと思います。
多くの地盤調査会社は、地盤改良工事も請け負う会社が多く、慎重すぎる解析結果と改良工事がセットになっている場合がないとは言えません。
住宅規模の地盤調査は、スウェーデン式サウンディング試験が多く用いられますが、この解析基準は確立されている訳ではなく、調査会社は必要以上に高い安全性を前提として解析しがちであり、より高い安全性として過剰と思われる改良工事の提案報告をする傾向がなきにしもあらずです。
熟練した第三者の専門家にセカンドオピニオンとして依頼し、調査費用・検討費用は出費とはなりますが、適正と思われる工法提案を依頼することも経済性と安心・安全対策へのひとつの方策です。
しかしながら、熟練した第三者の専門家も地耐圧算定と経験値により軽減対策を検討できたとしても自身で万一の状況を保証できる立場にはないため安全側の方策となることは否めません。
ご参考までに・・・・
これは最近の実際事例の経験ですが、私が設計した住宅敷地には現況建物があり、事前に地盤調査が出来ない状況でしたが、周辺の地盤調査事例や地盤分布図を確認し、地形状況から改良工事には至らないであろうと推定しましたが、既存建物を取り壊し地盤調査をしたところ、一部に支持力不足の結果が出てしまいました。
建物地盤全体の地盤改良見積もりを取りましたところかなりの高額となりました。そこで地盤のセカンドオピニオンを行う会社へ調査資料を提示し検討を依頼しました。
その調査解析をする会社は、軽減工法を提案できた場合、その判定結果については10年間5000万の保証を付けるというものです。その会社では、依頼された事例の約70%が工事不用の判定となるというふれこみでした。(保証料は数万円かかりますが・・・・)
結果として、敷き砂利敷設を厚くしランマー掛け地業を4回施工し、原設計のべた基礎コンクリート耐圧版の厚さを150mmから200mmとし、鉄筋を上下2段のダブル配筋スラブとすれば耐力を充分確保出来るということでした。
工事費は、多少の工費アップ程度にて施工することが出来ました。
このような検討もご一考されてはいかがと思います。
評価・お礼
kenzo92さん
2014/04/11 09:08お礼が遅くなり申し訳ございませんでした。
一部分であっても地盤支持力に支障・不安とされる結果となった場は,改良工事を行う事が得策なんですね。当初想定していた以上に金額や工事が必要となると不安になってしまいますが,やはり安心して暮らしていきたい気持ちはありますので,ご回答いただきありがとうございました。
回答専門家
- ガーデナー建築家/勝田無一
- (東京都 / 建築家)
- (有)創設計 主宰
ガーデナー建築家の楽しい家
植物が好きで庭作りの大好きな建築家です。住宅を作る度に一生懸命庭まで作るうち「ガーデナー建築家」と呼ばれるようになりました。私の提案するテーマは「都会の中のリゾートハウス」です。街の中でのびのび出来る楽しい住まい作りをお手伝い致します。
ガーデナー建築家/勝田無一が提供する商品・サービス
気さくで親切!経験豊富な建築家が優しくお答えいたします
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング