色々と悩んでいます

こんにちは。カウンセリングセンター聴心館 国府谷です。精神医学や脳神経科学をベースに認知行動療法を中心とするカウンセリングをしています（医師法における診断・治療行為は致しません）。

レイ1223さん，子供の頃の記憶が棘のように刺さったまま，心が痛む状態なのですね。お気持ちお察しします。

ここでは，レイさんと呼ばせていただきますね。さて，レイさん，どこかの温泉に行ったと思って下さい。女湯の更衣室にいたら，見知らぬ母親と３～４歳くらいの男の子が入ってきた。素ぽんぽんの裸になった男の子が，レイさんの所にやってきた。レイさんが，母親の所に戻そうとして向きを変えようとしたら，男の子の「あそこ」に触ってしまった。そんな情景を想像してみて下さい。

そんな状況があったら，レイさんは嫌らしい気持ちで触ったのでしょうか？ 不可抗力でもなければ触らないでしょう。仮に触ったとしても，かわいいからですよね。もし，仮にレイさんにいやらしい下心があったら，恐らく母親の前ではしないでしょう。どこかの陰に連れて行って実行するはずです。そんなことを考えてみて下さい。

おじいさんは，おばあさんの前で触っていた。不可抗力でなくても下心があったら，おばあさんの前ですることはないはずです。おじいさんにとっては，自分の孫，しかも女の子がいなかったのですから，目に入れても痛くないほどかわいい孫だったはずです。

別なたとえをしてみましょうか？ レイさんがいつも使っているボールペンや鉛筆を想像して下さい。ボールペンや鉛筆に心があって，ぎゅっと握ってくるレイさんがいやらしい，気持ち悪いと言ったとしたらどう思いますか？ そんな気持ちはない，むしろ，書き味が良いから，いとおしく思って使っている，そんな感じではありませんか？ 逆に，この時に目立ってくるのは，ボールペンや鉛筆の気持ちの方がおかしい，そんな感じではないでしょうか？

実際には，された行為が問題なのではなく，それをどう感じるかの問題なのです。これは，自分の心ですから，どうにでも変えることができます。いいかえると，人の心は誰にも操れない。おじいさんの行動をどう解釈するのも，レイさん次第なのです。そして，レイさんの心が病気なのではありません。薬を飲んで変えるという類の話ではないように思います。レイさんのとらえ方の問題。【補足に移ります】