対象:住宅設計・構造
はじめまして。昨年土地を購入し、ハウスメーカーで木造2階建ての住宅を建築しました。購入した土地の付近を電車が走っており、土地の購入時点ではそのことを理解した上で購入し、住宅を建築しました。
ところがいざ住み始めてみると、電車が行き交うたびに2階で振動がします。寝ている時は余震か?と感じるくらいであり、窓のシャッターから振動による音が出たり、クローゼットの扉からカタカタと音がしたりします。
土地はハウスメーカーとは別の不動産業者から仲介で購入しましたので、そちらと話をしております。重要事項説明で記載すべき内容ではなかったのか、ということに関しても「売り主からはそのような話は聞いていなかったため、記載はしていないし、改修にかかる費用負担にも応じられない」という回答をしています。
関東に在住ですので、昨年の大震災以降、余震が頻繁に起きているので不安です。
・今後振動が断続的に続くことによる接合部の弛み
・許容範囲内の特有の揺れなのか
を知りたいと思っていますが、正直自分で費用負担をして確認するのは筋違いなのでは、とも思っています。
あり得る話なのか、他に対処方法があるのかについて、アドバイスいただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
レッドぱぱさん ( 東京都 / 男性 / 35歳 )
回答:2件

伊藤 裕啓
一級建築士
5
建物の揺れを軽減する工事は困難です
住まいのe-相談室 建築士の伊藤です。
線路近くに家を建て、振動で困っておられるのですね。
私の実家はJR神戸線の近くにあり、同じような振動問題があります。
下記を参考にしてください。
1.家の振動
鉄道による揺れは地震のように地盤を伝わってきており土地全体が揺れています。耐震補強のような工事をしても揺れの軽減はできるかもしれませんが、クローゼット扉のような可動部分からの音は止める事ができません。揺れの大きさは線路からの距離、鉄道が高架上を走っているか否か、家の1階にいるか2階にいるかなどで変わります。書かれているように地震と同じような揺れが起こり慣れていないと不安を感じると思います。
2.住宅への影響
私の実家は住宅街にあり近隣にもたくさんの家が並んでいます。阪神大震災で家が倒壊したため建てなおして17年が過ぎましたが住宅の構造部分の緩み等は発生していません。また近隣を見回しても外壁に大きな影響が出ている住宅も見当たりません。電車の通過で家は揺れますが構造的な問題は発生しないというのが経験を基にした私の判断です。鉄道による家の揺れは許容範囲(受忍限度内)であると考えています。
3.対策
私は必要ないと考えます。建物を耐震補強のように強固にしても土地が揺れているので振動を感じます。たとえ工事を行ったところで思うような効果は得られないと考えてください。工学的な文献には線路敷きと周囲を絶縁することが鉄道による地盤の揺れ対策として有効なようですが現実的な話ではありません。
建物の揺れや音、臭いなどは住んでから気づくことが多い問題です。特に今回のご質問のように揺れの問題は地震を連想させ不安を覚えるものです。ちょっと厳しい意見かもしれませんが鉄道による揺れは慣れてしまうと生活の一部となってしまいます。
あまり大きな不安をお持ちにならないようにしてください。
評価・お礼

レッドぱぱさん
2012/04/30 15:03ご回答ありがとうございました。揺れなどは建ててみないと分からない部分は多いのですね。線路から20~30mは離れていましたので、音はしても揺れのことまではさすがに気が回りませんでした。
受忍限度内に関しても、我々夫婦であれば慣れれば済む問題かもしれませんが、子供がそれで睡眠が途切れるようなしぐさを見せることがたまにありますので、子供のことを考えてももう少し何とかならないものかは検討していきたいと思います。ありがとうございました。

富樫 孝幸
建築家
3
不動産相談窓口
プラネット環境計画の富樫です。
振動、さぞお困りかと思います。
わたしの住んでいる場所も道路の振動が大きく、早朝などは交通振動か地震か
判らず目が覚めることがあります。
ご相談の件は、鉄道による揺れですので鉄道振動と言われるものです。
原因としては
1.建物に起因する場合
2.鉄道敷きに起因する場合
3.共振に起因する場合
1に関しては調べれば判るかと思います。
梁間の間隔が大きかったり、根太の間隔が大きく部材の寸法が小さい場合、
たわみなどを生じ振動原因のひとつになることがあります。
2に関しては、東京都に鉄道振動などの騒音振動対策係がありますので、
問い合わせてみてはいかがでしょう。
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/air/noise_vibration/result/railway_noise/index.html
3に関しては、調査により判明します。
対策としてはむずかしい部分もありますが、建物の固有周期を低減させる
方法などもありますので、振動を低減させることは可能かと思います。
また、重要事項説明には、「買い主が重大な不利益を被ることのないよう説明を
受ける事項」の中に「騒音、振動、臭気等周辺環境など」を記載するよう書かれて
います。
東京都都市整備局の中に不動産相談窓口があります。
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_seisaku/300soudan.htm
活用されてみては、いかがでしょうか。
評価・お礼

レッドぱぱさん
2012/04/30 15:07ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなりました。3の調査に関しては、私から不動産会社にも話はしましたが、その調査自体の費用についてもなかなか意見が折り合わず、苦労しています。いくつかアドバイスいただいた問い合わせ先に相談してみたいと思います。我々としてはあまり気にせず生活ができることが第一と考えていますので、結論を急がず、地道に解決策を見つけていきたいと考えております。ありがとうございました。
(現在のポイント:-pt)
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