対象:新築工事・施工
初めて質問させて頂きます。
今回ひな壇状になっている土地を購入し、現在建築中です。
私たちの土地は3段ある土地の2段目で、一番上の土地と私たちの土地の間に道路があり、私たちの土地と下の土地の間には擁壁があります。その擁壁は私たちの所有です。
今回建築するにあたり擁壁側の土地が道路のレベルよりも下がっている事が分かり、下の土地に雨水を流さないようにするにはさらに壁を造って土を盛り、擁壁側を道路レベルよりも上げて、道路脇の側溝に雨水を流すようにする必要があるとの事。
擁壁は下の土地の壁になっており下の土地の地面から3メートル程あります。この擁壁の上に役80センチの高さのコンクリートで壁を造っているのですが、擁壁への負担が過度なものになっていないか心配しています。
工務店側の主張では、その壁は地中ばりという方法で擁壁に加重がかからないような造りになっている為大丈夫だということですが他の専門家の方の意見も聞いてみたく質問させて頂きました。
その地中ばりの壁は擁壁にただ単に乗っているのではなく土台部分が内側の土地に大きく張り出しており、その大きく張り出している面で壁になっている部分を支えている為、擁壁部分には加重がかかっていないということです。
擁壁上の壁の形のイメージとしては横から断面図を見た場合、L字型に近い形です。
つたない説明で分かりにくいかとは思いますが、宜しくお願いします。
補足
2011/11/15 23:37擁壁はプレキャスト(L字型)です。
上の質問にコンクリートの壁はL字型に近い形と記載しましたが、L字型ではなく擁壁上に腰掛けているような形と言った方が分かりやすいかもしれません。
施工者が言うには腰掛けた時の足にあたる部分に重量がかかるようにしている為、擁壁には直接重量はかかっていないということです。
実際にこういうやり方はあるのでしょうか。
あるとすると、これは安全な施行方法なのでしょうか。
重ねての質問になりますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
ウッドさん ( 沖縄県 / 女性 / 37歳 )
回答:3件
伊藤 裕啓
一級建築士
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擁壁と建物の位置関係を確認してください
住まいのe-相談室 建築士の伊藤です。
ご質問を読ませていただくと、擁壁上の上に小さなコンクリート製の擁壁が作られているのではないかと考えます。「壁」と呼ばれている分がL型をしてその上に土を載せているので、その役目は擁壁と同じです。
今回のご質問の内容で設計者、施工者に確認すべき事項は以下となります。
1. 擁壁、「壁」と建物の位置関係
敷地を含めた「断面図」にその位置関係が記されています。
それを見ると擁壁と「壁」の位置関係、建物との位置関係が明記されいるのでどのように施工されている かを確認することができます。
また建物の荷重を含め、擁壁に大きな負担がかかっていないかを断面図を基に設計者に確認してください。
2. 2段擁壁は要注意
既存の擁壁上にコンクリートブロックやコンクリートで擁壁が作られている事があり、これを2段擁壁と
呼びます。私の会社がある神戸でもよく2段擁壁を見かけるのですが、多くの自治体でこの2段擁壁は2段
目の高さにかかわらず安全面から条例で禁止していることが多いようです。設計者が計算の上で施工した物であればよいのでしょうが図面にも記されず、現場で施工されている事例が多いので図面を確認してください。
補足
ご質問の文面だけでは少し判断できないところがありましたがご参考になればと。
評価・お礼
ウッドさん
2011/11/16 21:40ご回答どうもありがとうございました。
壁は現場で施行されたものではなく、設計士が指示したもののようです。
アドバイスに従い図面を確認してみるようにします。
ありがとうございました。
下大園 幸雄
建築家
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建築確認でOKなら安心。
建築確認の申請で指導を受けて基礎設計していると思います。
申請図に、擁壁の詳細が有ります。その方法で施工されていれば大丈夫になります。3mの擁壁には、80cm分の自重を負担しています。強度的には張り出した部分でもカバーしています。80cmの擁壁が壊れても建物に影響しない基礎設計、配置等を考慮した結果、建築許可が認可されて着工しています。
3mの擁壁は、当初は、3mの基準で計算して工事しています。その上に80cm荷重が増えていますので、雨等が浸透しない様に土をモルタル等で養生して雨水は道路に流れるとうにして擁壁の負担を軽減します。植樹も擁壁面は控えて、フェンス等が良いと思います。 参考にしてください。
評価・お礼
ウッドさん
2011/11/16 21:44ご回答どうもありがとうございました。
建築確認書の新製図を確認してみます。
擁壁面はもともとフェンスの予定でしたのでそのままフェンスでいくことにします。
ありがとうございました。
下大園 幸雄
2011/11/18 09:23評価いただき有難うございます。
腰掛けは、擁壁に対する軽減にはなりますが、3mのPLは3mの計算で認可されます。3.8mの土圧が架ります。建物の基礎が擁壁に負担がかからない様に施工されていれば良いと思いますので、設計士さんに確認してください。
吉田 武志
建築家
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増積み擁壁
栃木県宇都宮市で注文住宅とリフォームを行う工務店 ヨシダクラフトを経営しています。
吉田と申します。よろしくお願いします。
質問を読むと、他の回答者がおっしゃっているように、
既存擁壁の上に盛土する為に造った増積み擁壁(2段擁壁)のようです。
増積み擁壁は、事故事例が多く、回避すべき擁壁事例として、公的機関もレポートを出しています。
独立行政法人 建築研究所の平成13年のレポートP10ページ。
http://iisee.kenken.go.jp/staff/tamura/work/5-1kijun/files/law01.pdf
増積み擁壁も、一体の擁壁として全体高さに応じた構造方法が必要で、通常は下段の既存擁壁にも補強が必要となるのかもしれませんが、既存擁壁は、土を支えていますから、補強するのは難しいのだと思います。
また、法律どおりに、擁壁と建物の距離をとっても(全体の擁壁高さの2倍以上など)、万が一擁壁が倒れたり、たわんだりすると、建物が傾いたりして影響が出る可能性が高いです。
擁壁関係の法律にある建物と擁壁の距離は、その距離を離せば建物が安全というわけではなく、建物に影響はあるが、人命は安全という距離なのだと思います。
納得して安心して暮らせるように、念のため設計者と施工者に説明を求めたほうが良いと思います。
評価・お礼
ウッドさん
2011/11/17 23:52ご回答ありがとうございました。
今度、設計者と施工者に図面を見せて頂きながら説明をしてもらう予定です。
吉田さんの意見も参考にさせて頂いて、施工者に色々と質問してみます。
ありがとうございました。
吉田 武志
2011/11/18 08:34評価ありがとうございます。
きちんとした根拠を説明してもらえると良いですね。
(現在のポイント:-pt)
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