対象:住宅設計・構造
マンション購入予定のスラブの厚みが180mmの空気層がある二重天井になっていますが、
実際の遮音性はどうなのでしょうか?
二重天井は遮音性や断熱性に優れているといいますが、
スラブの厚みによっては遮音性が変わってくると思います。
最近のマンションでは200mm以上が普通と言われていますので
それより20mm以上違うとなると上階の音が普通よりも聞こえてくるのではないかと思っています。
しかし販売先の営業マンは、
テーブルの上から飛び降りたりしても、
「トンっ」と音が聞こえる程度で遮音性には優れていると
説明されました。
建築途中のマンションなので
実際が分からないので教えていただきたいです。
お願いします。
あやなべさん ( 神奈川県 / 女性 / 25歳 )
回答:3件

田中 伸裕
建築家
-
音は床以外からも伝わりますが、
はじめまして。田中伸裕建築事務所の田中伸裕です。
床の遮音性能には、LL(軽量衝撃音)とLH(重量衝撃音)の2つがあります。
軽量衝撃音というのは主に床の仕上げ材の性能で遮音性が決まるもので、
物を落としたり椅子の引きずったりして発生した比較的高い(ガチャン・コーン)という音です。
重量衝撃音というのは、床コンクリートの厚ささ面積などにより性能が決まるもので、
子供がとび跳ねる音や足音などから発生される比較的重い(ドン・ドスン)音です。
一般的なサイズのスラブ厚200mmの性能はLH-50程度で180mmではLH-55ほどと言われていますが、
スラブの厚さだけではなくコンクリートの強度や梁で囲まれた面積等の状況により数値は変わってきます。
その為、
マンションでは特に実際に建てた後にその建物のLH値やLL値を検査する事が普通になってきています。
現在、
日本建築学会が共同住宅に対して推奨する数値がLL-45,LH-50
公庫高規格分譲マンション基準がLL-50,LH-55
公庫分譲マンション基準がLL-55,LH-60 となっています(数字が小さいほうがよい)。
LL値、LH値は販売先の営業マンに聞けば教えてくれると思いますので聞いてみてください。
ただ、数値では表せれても実際はどうなのかとなると
音の問題は個人差が非常に大きく、同じ音でも気になる人とまったく気にならない人もいます
【販売先の営業マンは、テーブルの上から飛び降りたりしても、「トンっ」と音が聞こえる程度】
とありますが、その「トンっ」が、あやなべさんにとってどう感じるかというのが問題です。
マンションであればデベロッパー(販売元)は何軒か仕様も同じ建物を建てていることが多いので、
営業マンに同じような作り(スラブ厚さや二重天井など)をしている物件で既に入居済で
まだ買い手の付いていない実際の部屋がモデルルームになっている若しくは、
入居者が決まっていないので空き室になっているというところがあれば、
昼と夜に案内してもらい体感してみると良いかと思います。
デベロッパーによっては1日体験宿泊というようなこともしている会社もありますので
もし、そういう機会があれば参加してみてはいかがでしょうか?
(現在のポイント:-pt)
このQ&Aに類似したQ&A
表示中のコンテンツに関連する専門家サービスランキング