対象:会計・経理
回答:1件
可能性はあります。社員旅行の積立の経緯から確認しましょう。
ケーアールさん、こんにちは。
旅行の積立を止めた際に会社の株式で支給を受けた後、退職する際に保有株式を現金化できるか?というご相談ですね、
以下、
1.旅行積み立て解消、株式取得に至るまでの経緯の確認
2.株式の取扱に関する会社の規約の確認
3.一株主として会社に買取を請求できる条件
の3つに分けてご説明いたします。
字数制限に対応するため、回答本文と回答補足は連続した内容となっていますので、続けてお読み下さい。
1.旅行積み立て解消、株式取得に至るまでの経緯の確認
初めに、社員旅行の積立の経緯についてご確認ください。
多くの会社で社員旅行などの費用を積み立てにより徴収していますが、その際に毎月の賃金から一定額を引いた額を引く「天引き」の形をとる場合があります。
しかし、実は労働基準法 第二十四条により、労働協約がなければ給料からの天引きはできません。
また同法では賃金を現物支給する場合も、同様に労働協約が必要であるとしています。
ですから、ケーアールさんの会社での積立方法が、労使協定のないままの天引きによる場合、積立もその清算を現物(株式)で行うことも不適切となります。
(この場合ケーアールさんとの間に口頭で合意があったかどうかは関係ありません。)
その場合には、この点を会社側に説明して、元々の天引き額分の返金を求め、誠実な対応が望めない場合は、労働基準監督署に相談することをお勧めいたします。
2.株式の取扱に関する会社の規約の確認
次に、5年前に会社の株式を持つ事になった際に、どういう取り決めがあったか(なかったか)を確認しましょう。
お勤めになっていた会社に従業員持株会のような制度が存在し、その制度を利用しての保有である場合は、持株会の規約をご確認ください。多くの場合、規約に退職時の株の扱い(持株会が買い取るなど)が定められています。
また持株会が無い場合でも株式の取り扱いについて定款等で定めている場合がありますのでそちらもご確認ください。
確認すべき項目は従業員の株保有、第三者への譲渡制限、退職時の扱いです。
これらの項目について定めがあり、積立金額分を回収できる見込みがあった場合は、それを会社に説明して対処を求めましょう。
補足
3.一株主として会社に買取を請求できる条件
では株を購入するまでの過程に問題が無く、なおかつ退職時の扱いが定められていなかった場合はどうでしょうか。ここからは一株主としてのケーアールさんの保有する株式をどう扱うか、という観点になってきます。
ケーアールさんの場合、もともと積極的に望んで株主になったわけではないですから、早く現金化したいとお考えでしょう。最善の解決方法は会社、経営者に「適価で」(ここが重要です)買取してもらうことです。もともとの旅行積み立て額と同額で買い取りしてもらえば、結果的に旅行積み立てが帰ってきたのと同じことですね。
「社員であったこと」「取得時の原資が積立金の返金であったこと」を理由に買取を請求することはできませんが、一株主として、法律上会社に買取請求をする権利があるのは以下の場合になります。
・会社が定款により売買や権利行使に必要な株式の数(単元)を定めており、株主の保有数が単元に満たない場合(会社法 第百九十二条)
・株主が会社の定款の変更や事業譲渡などの重大な反対する場合(会社法 第百十六条)
2番目のケースは認定を巡って裁判になることもあります。
しかし、たとえ現在これらの権利に該当しなかったとしても、株主とは様々な権限を有する会社の所有者であり、株式に価値が無いということではありません。
ですから早く清算したいからといって「言い値」で買いたたかれるようなことは避けましょう。
まずは会社にもともとの旅行積み立て額と同額で買い取りする意思があるかどうか、打診してみるのがよいでしょう。
不明点を解消して、気持ちよく新たなスタートを切りましょう。
ケーアールさんのご成功をお祈りいたします。
・労働基準法 第三章 賃金 第二十四条
http://p.tl/8BSE
(字数制限に対応するため、URLは短縮しています。)
・会社法(買取請求については 第百九十二条、第百八十九条)
http://p.tl/2LhE
(字数制限に対応するため、URLは短縮しています。)
回答専門家

- 小松 和弘
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ホットネット株式会社 代表取締役
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