対象:民事家事・生活トラブル
回答数: 1件
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ネットオークションで家にあるものや知人から譲りうけたものを出品している者で、出品歴は8カ月程になり、今まで約300くらい出品経験があります。
今までは、小さな問題は2~3起こったことはあったものの、特に大きなトラブルにはならず、ずっと良い評価をいただいておりました。
先日、ある電化製品(他の電化製品とセットで使うもの)を出品して落札されたのですが、落札者様から
「使用している途中で電源が落ちてしまう。(他の電化製品)と一緒に使う以前の問題です。
とりあえずメーカーに修理を頼んでみるけれど、ノークレーム・ノーリターンとの事でしたが
確認できる動作を未確認のままの出品なので、修理が不可能な場合は、返品と返金をお願いします。」
と連絡が来ました。
なお、出品での商品説明では
「電源が入ることは確認致しましたが、
(他の電化製品)が当方にございませんので、動作確認はしておりません。
ノークレーム・ノーリターン(動作保証なし)でお願い致します。」
と記載して、さらに出品した次の日に、最初の説明文だと分かりにくいかと思い
念のため、追記として
「前述の商品説明欄に記載の通り、本商品は「動作保証なし」です。
正常に動作しない場合にも一切クレームや返品等には応じられません
(=ノークレーム・ノーリターン)ので、あらかじめ、ご了承ください。」
と書き込みました。
落札者様は、私が追記をしたずいぶんあとに入札されて、結果的に落札となったため 商品説明に記載した内容については、了承いただけたものと思っていたのですが
このような場合、出品者が返品・返金に応じる必要があるのでしょうか?
電源が入る以外は動作確認をしていないので「動作保証なし」と明記していても、
”確認できる動作を未確認のままの出品”した場合は、出品者は責任を問われるのでしょうか?
補足
2010/06/06 20:11なお、元々の持ち主の方も、購入してから全く使用していなかったため、動くかどうかについては全くわからない状態でした。
もちろん、商品説明にも「知人より、未使用のまま譲り受けました。」と記載してありました。
私自身は、使い方がよくわからなかったのと、中途半端に確認して「動作確認済みです」といってあとでトラブルになるより、最初から「動作保証なし」と言ってしまったほうが良いかと思い、あえて動作確認をしませんでした。
オークション仲間からはあとで「ジャンク品」と書くべきだったと言われ、私もその点については後悔しましたが、「本商品は「動作保証なし」です。 正常に動作しない場合にも一切クレームや返品等には応じられません」とまで書いていたら、問題ないと思っていたのですが、いかがでしょうか?
また、入札者(最終的には落札者)が商品に入札する(=商品説明に納得した)ことにはならず、必ず「説明文を 最後までお読み頂き、入札がされた時点で 記載事項を納得されての入札と解釈させて頂きます。」などの注意書きを入れないといけないものなのでしょうか?
ぜひ専門家の方のご意見をお聞かせいただきたく、どうぞ宜しくお願い致します。
じょじょじょさん ( 愛媛県 / 女性 / 38歳 )
回答:1件

鮫川 誠司
司法書士
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インターネットオークションにおける売主の責任――消費者契約との関連で
インターネットオークションに出品した商品に欠陥(瑕疵)があった場合の売主の責任について,消費者契約法上の事業者性の有無により,下記の通り回答申し上げます。
(1) 出品者が「事業者」である場合
まず,出品者がネットオークションへの出品を反復継続して行って(特に,安く入手した物を高く売って)おり,いわゆる「副業」と認められる場合には,消費者契約法上の「事業者」にあたる可能性があります。
その場合,「契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに,当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する条項」は,当然に,無効となります(消費者契約法8条1項5号)。
したがって,買主が「消費者」である場合には,事業者たる売主は,たとえ,特約(注意書き)があったとしても,一定の責任を免れることはできません。
(2) 出品者が「事業者」ではない場合
「売買の目的物に隠れた瑕疵があった」場合において,「買主がこれを知らず(知らないことについて過失もなく),かつ,そのために契約をした目的を達成できないときは,買主は,契約を解除することができる」とされています(民法570条)。
そして,判例は,この売主の責任を,法が特に定めた無過失責任と解していますから,仮に,売主が,欠陥(瑕疵)の存在に気づいていなかったとしても,責任を免れることはできないことになります。
なお,買主が,加工若しくは改造によって,商品を他の種類の物に変えてしまったときは,解除権は消滅しますので,損害賠償のみが可能になります(民法548条)。
ところで,上記の民法の規定は,当事者の特約により変更することができます(民法572条参照)。
したがって,「ノークレーム・ノーリターン」の特約が,まさに,瑕疵担保責任を負わない旨の特約に当たるならば,例外的に,売主は責任を免れることができます(特約の趣旨については,各オークションサイトの注意書きをご参照下さい)。
その場合でも,売主は「知りながら告げなかった事実」については,その責任を免れることはできませんのでご注意下さい(同条)。
以上,じょじょじょさまのお役に立ちましたら,幸いです。
今後とも,どうぞ宜しくお願い申し上げます。
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