インプラント治療に際してのCT診断

　はじめまして、歯科医師の山内と申します。

　どのようなレントゲン診査においてもレントゲン被爆は避けがたいものですね。ただしそのレントゲン診査より得られる情報もまたとても重要なものでもあります。より安全に正確に診断を進める上で必要なものでもあります。この点はご担当医様とよくご相談なさり、ご自身でもご納得であればCT診査をしていただくとよろしいと考えます。

　また、最近普及の一途をたどる歯科用デジタルコーンビームCTは医科用として多く使われているヘリカルCTと比較すると随分低被爆にもなってきています。術野に合わせて撮影範囲も絞れますので下顎のみに照射していただくとよろしいのかと存じます。


　実は以前のCTが現在ほど普及していない時代には私もCT診査無しのインプラント植立手術を施させていただいておりました。インプラント自体の進歩もあり問題はなかったのですが、その分骨を実際に私の目で直接見て手術を組み立てる必要がありましたので、今よりも大きな歯肉の切開及び剥離を伴うものでした。現在は、CTの情報によりインプラント手術自体が低侵襲にもなってきています。

　下顎骨内には下歯槽神経などの侵してはいけない組織も存在していますので、できることならばCT診査を事前にしていただきたくも存じます。より安全にインプラント治療を受けて頂きたく筆を取りました。どうぞお大事になさってくださいませ。(東池袋山内歯科室　山内浩司)