回答申し上げます

医療保険でも、退院後の給付金や、その後の通院給付金ということでは
特約として付保できるものは、たくさんありますよ。

ただ、入院に至らない通院給付というのは、傷害保険以外ではほとんどないでしょう。

ここは、まず「保険」ということの概念面から、理解されるべきだと思われます。

傷害保険というのは、そもそも
「傷害によって、仕事従事に支障を来たし、収入ダウン分の一部を補填するもの」
という概念から生まれたものです。

そして「通院特約」というものは後から生まれたものです。

では、通院することで、収入ダウンしないなら「補填する保険」はそもそも
必要ないのではないでしょうか・・・という原則論も成り立ちますよね。

損害保険会社のひところの激しいマーケットシェア争いから、この原則論は
いつの間にか忘れ去られ、
それどころか「1日でも通院すれば○千円も貰えるんですよ」という浅はかな
販売トークが蔓延し、現在に至っているわけです。

ですから、この通院部分は、保険経理上「赤字」勝ちとなり、料率改定で割増
していくのです。

しかし、これでは「健全な保険制度」とは言えないのではないでしょうか?

「販売する上で通院保障がないとインパクトがない」
「自分が入るなら通院保障がないと意味がない」
と思われるようでしたら、上述の原則論からかなり逸脱したものになっていると
思われますので、今一度、こうした原則論からの「保険制度そのもの」を
きちんと見直してみてはいかがでしょうか?

これからの保険代理店とは、「商品を売るための存在」でななく、
「アドバイザーとして適正な保険制度を普及させる」という社会的な役割が
求められるものだと私は思います。