対象:住宅設計・構造
グラスウールの欠点を改良した新しい断熱材
takiさんこんばんは。植本計画デザイン植本です。
グラスウールは断熱材のスタンダードとしてこれまで広く使われてきましたが、保水性があるので、一度濡れてしまうとなかなか乾かないのが欠点です。濡れると断熱性が落ちるのでさらに結露しやすくなります。また時間が経つとへたってしまい、袋の中で徐々に沈んでしまうので、断熱欠損を生じやすく、その面からも結露が生じやすくなるのです。
古い建物の壁をはがしてみると、グラスウールがカビで黒ずんでしまっているケースに良く出くわします。
カビを生じさせない方法としては、結露をさせないと同時に吸放湿性に優れた断熱材を使うことが有効で、近年、グラスウールの欠点を改良した数多くの断熱材が出てきています。セルロースファイバー、羊毛、ポリエステル、あるいは水発泡の断熱材などいろんなものが考案されています。ロックウール吹付で断熱と耐火を兼ねる方法もあります。
写真はポリエステルを施工している例です。内壁側は湿気が壁体内に入らないよう防湿シートを施工し、外壁側は逆に湿気が抜けるように通気層と透湿シートを施工しています。
内断熱でも、そのような断熱材を使い、防湿・通気対策をしっかりと行い、断熱欠損ができないように施工すれば、結露を防ぐことは十分に可能です。是非、検討されてみてはいかがでしょうか。
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この回答の相談
内断熱しかできない状態であれば、やはり軽鉄下地の壁の中にグラスウ−ルを入れるしかないのでしょうか?
グラスウ−ルは、結露したらカビが発生しやすいなど聞きますので悩んでいます。また、何故グラスウ−ルはカビが発生しやすいのでしょうか?
takiさん (大阪府/36歳/男性)
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