Re:犬の悪性リンパ腫について

リンパ腫についてですが、化学療法として様々な治療法があります。使用する抗癌剤によりの副作用は異なりますが、一般的には元気、食欲の低下から、嘔吐、下痢などの消化器症状、骨髄抑制、脱毛等があります。中には心臓に毒性があるものや、膀胱炎を起したりするものもあります。副作用の発生は個体差があり、症状のでかたは個々で異なります。リンパ腫のにおいての化学療法は現在、多剤併用での治療が一般的です。治療の効果については腫瘍細胞の薬剤耐性により異なります。リンパ腫では完治ということはありませんが、病態の消失が完全であれば完全寛解、縮小等であれば部分寛解といいます。完全寛解を得られる可能性は治療法、腫瘍細胞の種類により異なりますが、おおよそ50％から80％です。予後はT細胞に由来するものの方がB細胞に由来するものよりも悪いとされています。寛解が得られる期間の平均的な報告は1ヵ月から9ヵ月ぐらいと幅があり、これは治療法と腫瘍の性質により異なります。しかしリンパ腫は抗癌剤治療への反応は比較的よく認められ、治療が成功すると状態は一定期間非常によく保たれます。費用に関してはここでの明記は避けさせていただきますが、薬価が比較的高額な薬剤を使用しますので、治療費は高額になるケースが多いと思います。治療に関しましてはこれらの件をふまえて考慮され、疑問点は獣医師にご相談され、大切なご家族のために一番良いと十分ご納得されてから治療をご検討されることをおすすめ致します。