低いということは大きいということです。

あなたの、その低い素敵な声で、怒鳴り返したら、何が起こると心配されているのでしょうか。

管楽器のうち、もっとも低い大きな音を出すものは、「チューバ」という楽器です。チューバの説明書には「ふくよかで豊かな音色でハーモニーをしっかりと支える役割を持っています」とあります。大きさは８０センチメートル、管の長さは５．５メートルにもなります。

弦楽器で最も低い音を出すのは「コントラバス」です。大きさは２メートル近くにもなります。

私も、女性ですが、声は低い方です。が高い声も出すことができます。高い声は誰でも練習で出すことができるようになるそうですが、低い声は練習しても出すことができるようにはならないそうです。

かつて私は、一緒に勉強していた仲間と、寸劇をすることになって、その練習をしていたとき、年下の仲間に「もっと大きな声を出さないと、みんなに聞こえへん、もっと大きな声をださなあかん」と注意をされて、カチンと来たことがあります。心中（あんたの声のほうが小さいやんか）と思っていたからです。そこは小さなセミナールームだったので、私は控えめに声を出していたのも事実です。それで「こんな大声だしたらええんか」と言って、本当に大音量の低い声で短いセリフを言いました。その大きさは、その年下の私をカチンとさせた仲間の子が、必死に出している声の大きさの軽く２倍はありました。それ以来、その子は私に声の大きさどころか、そのほかの事についても、一切何も言う事はなくなりました。

もう転職されるのだった、遠慮する必要もないのじゃないですか。私だったら「低い声のどこが悪いんじゃ、その時間があったらもっと仕事せい」と１回だけ怒鳴り返すかもしれませんし、あるいは高い声で「褒めていただいてありがとう」と返すかもしれません。

いずれにしろ、人を馬鹿にするやつほど小さな人間だということは、端的に次の名言が言い表しています。
「人は皆笑わば笑え世の中の我行く道は我のみぞ知る」と言ったのは、確か幕末の龍馬だったかなあ。