対象:住宅設計・構造
高気密と躯体内結露
- (
- 5.0
- )
横浜駅のそばで開業している設計事務所です。
横浜は4地域なのですが、3地域であればこの辺よりはきちんとした寒さ対策が必要ですね。断熱をきちんとした高断熱は必須だと思います。
ヒートショックの少ない家はお年寄りの健康のみならず、若い人のアレルギー症状の緩和などの健康にも効果がある事が近年報告されています。
自宅というもっとも気を抜く場所での温熱環境のストレス軽減が役に立つようです。
ここで気密の意味なんですが、当然ある程度以上の気密は必要です。
ただ、現状では気密が良すぎて、24時間換気を義務付けられてしまって、1時間に0.5回以上部屋の空気が入れ替える事が必須という本末転倒な事態になっています。
そこの熱損失を気にして、熱交換装置を取り付ける(そんな効率高くないですし)のもなんか不健康な気がします。
春や秋は窓を開け放す事も多いと思いますし、夏にあまりエアコンを使わなくて良い地域であればなおさら風を取り入れる設計は大事でしょう。
ここでちょっと話が変わりますが、北海道で高断熱が始まった時に大きな問題になったのが躯体内結露です。関東のような4地域ではそれほど大きな問題にはならないのですが、雪国では躯体内結露は大きな被害をもたらす規模になりえます。
それの防止に必要なのが、室内側の気密シートです。室内の暖かく湿った空気を躯体内に入れない為の方策です。これを怠ると躯体内で結露してしまいます。寒い地域での高断熱仕様では深刻な問題です。
現場発泡ウレタンなどそれ自体に通気性が少ないものは気密シートはいらないようです。
C値のわずかな違いが温熱環境にどれほどの違いを生むかは私にはよくわかりません。外部環境が厳しい地域では大きいのかもしれません。
断熱をきちんとして、結露対策をきちんとする(結果としてC値はあがるでしょうが)。
そうすれば、C値にあまりこだわる必要は私はないような気がしています。
外部環境がよほど厳しい地域でなければ、わずかなC値の違いが効果を出すような期間は短いのではと思います。
それよりは窓を開けて外の自然もパッシブに取り入れる「閉じる技術と開くデザイン」の両方のバランスを考えた健康的な生活ができる家にしてください。
<あーす・わーくす http://office-ew.com>
評価・お礼

HOT さん
2013/06/21 07:47
小松原様 回答ありがとうございます。
できるだけパッシブに窓からの光と風を取り入れ、開口部以外の断熱と気密をしっかりしたいと思います。
回答専門家

- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
富士北山の木で家を建てませんか
富士の裾野で育った産地直送の天然乾燥無垢材を使って、エコで健康的な家造りをしませんか。無垢材対応金物工法・特殊ビスによる5倍耐力壁で、耐震等級3でありながら風と光が通る大開口をもつパッシブデザインの家がリーズナブルに建てられます。
(現在のポイント:-pt)
この回答の相談
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A