対象:心と体の不調
奈良 修次
鍼灸師 臨床検査技師
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鍼灸治療の禁忌について
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はな子さんへ
期待されていたことを考えますと大変に残念ですね。
鍼灸治療の禁忌を説明いたします。ご参考にしてください。
WHOのガイドライン(1999年)では、安全性を重要する立場から、つぎの状態での鍼治療は避けるべきとしています。教科書に掲載されている禁忌事項も含みます。
1.妊娠(陣痛を誘発する可能性、流産を誘発する可能性がある)
・妊娠第一期までは下腹部、腰仙部の経穴への施鍼、施灸は禁忌とする
・3ヶ月以降の上腹部への施鍼は禁忌とする
禁忌状態
・受胎3ヶ月以内、分娩前3ヶ月以内
2.緊急事態もしくは手術を必要とする場合(鍼灸を緊急療法として用いない)
3.悪性腫瘍(腫瘍への直接刺激を避ける)
患者さんの生活の質を向上させる目的ならばOK
4.出血性の疾患
その他、鍼施術の禁忌部位、灸施術の禁忌部位がります。
これらが禁忌になっていることです。
これらのことから、治療する側は患者さんの状態を問診などを通じて十分に把握して安全な施術をおこなうことが大切になります。
なら愛語堂鍼灸治療院 院長 奈良修次
補足
流産予防として付け加えさせていただきます。
流産は妊娠された方約10人に1人の割合で経験されているのが現状です。決してご自分の不注意だけで起こるものではありません。
流産の原因には受精卵異常や染色体異常をはじめ黄体機能不全など器質的異常のものと検査異常などが見られない機能的異常があります。
流産に多く見られるのが子宮内膜の血流障害による機能的異常です。胚移植前後の子宮内膜の血流が定常状態が大切で着床後なんらかの理由で血流が悪くなると流産の誘発になります。
そのような意味で鍼灸治療は血流促進に優れていますので、流産予防としておすすめです。体質や体調や着床状況に応じて適切な経穴を選択します。
はな子さんは稽留流産や化学流産を体験されておられますので習慣流産にしないためにもストレスとならない範囲で予防対策をマスターされることをおすすめします。
生活習慣でバランスのよい食事を楽しくゆっくりと摂る、タンパク質を摂る、早寝早起きを心がける、寝室は真っ暗にして眠る、ストレスを溜めない、過度となる仕事や運動は避ける、ビタミンEやビタミンCなど血流促進、抗酸化となるビタミンの豊富な新鮮な野菜やくだものを確り摂る、大豆(種子)を食べる。
そして、着床成功、妊娠成功は血流が大きな要になっていることから日常的に骨盤内の血流が滞ることなく円滑にしておくことが大切です。
私は遠赤外線療法を専門的におこなっているから云うのではありませんが、卵子育成、着床成功、着床維持、妊娠維持の妊娠メカニズムを通じて活用することができことからおすすめです。
一度研究なさってください。
なら愛語堂鍼灸治療院 院長 奈良修次
評価・お礼
はな子 さん
2013/03/28 09:27
ご回答ありがとうございました。
やはり禁忌事項だったのですね。。
鍼灸の先生には体外受精の治療状況を全て話していたので、何も疑うこともなく信頼しきっていました。ショックです。
私がもっともっと慎重であるべきでした。
因果関係はわかりませんが、悔やんでもどうにもならず、今は気持ちが沈み整理がつかずにいます。。
(現在のポイント:-pt)
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不妊治療を始めて一年半、夫婦共に41歳です。
去年1月にタイミング療法で妊娠するも8週で稽留流産、その後なかなか妊娠できず、昨年末から鍼灸院(不妊専門ではないです)にも通い始め、少し… [続きを読む]
はな子さん (東京都/41歳/女性)
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