対象:住宅・不動産トラブル
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島崎 義治
建築家
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悩ましい問題ですね。
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かなり悩ましい問題ですね。私も実際にはこのような経験がありません。建築家が住まいづくりにかかわれば、信頼できる業者を推薦し、その中から、工事費の安さだけではなく、技術力や人間性などを総合的に判断して業者を選定しています。
このような問題はあらかじめ起こらないように十分に、慎重に検討を行うからです。
1)住宅完成保証制度
取り扱う会社や機関が複数あり、それぞれ資格条件が異なるようですが、住宅保証機構(http://www.mamoris.jp/kansei/jigyousya/touroku-1.html)の場合では、それほど厳しい基準とは感じられませんので、登録できないとすれば、かなり問題であると感じます。
2)建物の所有権について
むしろ、この点が最も重要で悩ましい問題かもしれません。
仮に、住宅完成保証制度にサポートされていたとしても、債権者から引き渡されない限り、それを活用することはできないのではないでしょうか。
建物完成までに業者が倒産してしまったら、住宅の引き渡しを受けていないわけですから、倒産した業者の債権者の意向に従うことになり、発注者の都合で、そのまま継続して工事を進められるかどうかは不確定ではないでしょうか。できない可能性がある(高い)とお考えになるべきかもしれません。
3)倒産時の過払い完全に回避するためには、
ア.私の経験ではすべての工事完了、引き渡しの半年後に工事金額を支払うという企業が実際にあります。業者にとってはかなり厳しい条件です。
イ.各段階ごとに支払いを行い、部分的に引き渡しを受けることも考えられます。例えば、確認申請が通った時点で10%支払い、図面と確認証の引き渡しを受ける、その後、上棟した時点で30%支払い、可能であれば躯体部分の引き渡しを受ける。残りの仕上げや設備については完成後、検査済み証を受け、引き渡しを受けた後残金を支払うことが考えられます。ただ、もちろんレアなケースですし、業者には厳しい条件ですが、この場合でも登記しておかないと倒産した会社の債権者から住宅を守れないと、厳しい判断をする専門家もいます。(ただ、建設途中の段階では登記はできないと思います。)
互いに信頼し合って家づくりを進められることを願っております。ご参考になれば幸いです。
島崎義治/島崎義治建築設計事務所
2012グッドデザイン賞を受賞しました
http://architect-studio.com
補足
4)完成後の保証も重要です。
現在は、住宅瑕疵担保履行法により完成後の瑕疵補修工事のための保険が義務づけられていています。これはすべての業者に必要なことなので契約書に書かれているか、説明されるかを十分に確認してください。
評価・お礼
pep25 さん
2013/03/21 11:33
ご回答ありがとうございます。
非常にわかりやすく丁寧なご回答に感謝します。
やはり、完成保証に入れないのが、かなりの問題なのですね。
経営の評価指数では注意となってるので、不安になりました。
倒産した場合の問題は山積みですね。
何とか工務店と支払いに関して相談しようと思います。
どんな言い方をしようと、向こうからすれば倒産すると思われて良い気はしないでしょうけど、リスクを考えるとしかたありませんね。
その上でご指摘頂いた問題点を整理して倒産した場合の事も考えてみます。
ありがとうございました。
また何かありましたらよろしくお願いします。
島崎 義治
2013/03/21 15:04
評価コメントありがとうございます。
補足欄に 4)として、完成後の瑕疵担保保険について、書いていたのですが、何故か見当たりません。消えてしまったようです。
工事完成、引渡し後も瑕疵保証工事の必要があり、http://www.mamoris.jp/kasitanpo/ こうした住宅瑕疵担保保険に入っておく必要があります。工事請負契約書に書かれているか、契約時に説明がなされるはずですので、忘れないようにご確認ください。
工務店とは(もちろん建築家とも)、建設時だけでなく、住宅を通じて、一生の長い付き合いになりますので、十分にご検討ください。
何かご質問がありましたらご遠慮なくどうぞ。
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現在新築を計画中です。
手付けという形で100万円を払い、間取りも決まり、確認申請の書類を作成中です。近々、請負契約を結ぶ予定ですが、
契約を結ぶに当って、住宅完成保証制度を使いたい… [続きを読む]
pep25さん (大阪府/34歳/男性)
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