対象:住宅設計・構造
車庫入れと勾配
- (
- 5.0
- )
商業施設などの屋上駐車場の床勾配は1/100(1%)が多かったりしますが、住宅の駐車場は接道と敷地の関係で様々な勾配になってしまいますよね。
2%勾配なら水はけも良いと思われますが、歩道と駐車場間を低くしたV字形状は2つの問題が生じると予想できます。
1つ目は、りすぞうさんも危惧されておられる「もらい水」の問題です。
U字溝の水処理能力にも寄りますが、ゲリラ豪雨時は駐車場側と歩道側の雨水が流れ込みますので、最悪は川のような水溜りが出来る恐れがあります。
2つ目は、車庫入れ時のアクセルワークの難しさです。
外出時がスムーズに出られるようバックで入れることを想定すると、U字溝までは滑るように下がり、その後アクセルを踏み込んで登る動きになります。
このアクセルを踏み込む際、勢いをつけすぎるとクルマ留めを乗り上げる事故が起こるケースを耳にします。
また、乗用車の最低地上高(地面とクルマの下部間)は車検上9センチ以上あるのが普通ですが、V字の距離が短い場合 14センチほど余裕がある車両でもバンパー下や腹下を擦ることが、たまにあります。
天井高2mというのは恐らく建物のバルコニーなどとの干渉から来ていると思いますが、出来れば車庫の土間を1%勾配で歩道まで下げ、歩道から車道まで1-2%勾配でつなぐのが水位や車庫入れに支障が出ないと思われます。
敷地内とのバランスもありますので一つのご参考にして頂ければ幸いです。
やすらぎ介護福祉設計 齋藤進一
評価・お礼
りすぞう さん
2012/02/29 19:59
斉藤様
とても詳しく適格なアドバイスを、どうもありがとうございました。
V字勾配は、やめることにします。
今後の斉藤さまのご活躍を願っております。
回答専門家
- 齋藤 進一
- ( 埼玉県 / 建築家 )
- やすらぎ介護福祉設計 代表
子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅までやすらぎの空間を
医者に外科・内科等があるように、建築士に介護福祉専門家がいてもいいと思いませんか?人生100年時代を迎えた今、子育て住宅から高齢者・障がい・車椅子住宅など終の棲家まで、ライフステージを考えた安心して暮らせる機能的な住まいを一緒に創りましょう
(現在のポイント:3pt)
この回答の相談
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A