対象:住宅設計・構造
新築の為に土地探しをしています。
10区画ほどの新規分譲の情報が出てきました。
質問は、北接道の検討地で南側にどれくらいの広さがとれ、各季節の日当たりはどれくらい期待できるか?ということです。
検討地は、北接道(道路幅は6m弱)の46坪(間口は約10m、奥行きは約14.7m)。
第1種低層住居専用地域で容積率100%、建ぺい率50%。
西隣も同様の区画、東隣は35坪程の区画。
南西側の区画は西接道、間口10m、奥行き16m、真南の区画は東西14m、南北10m、南東の区画は東西14m、南北12m、この真南と南東の土地の境界線は検討中の土地の東側から2m東寄り。その境界線を中心に6m幅の専用道路があり、真南の区画と南東の区画の南にも1区画ずつあります。
延べ床面積は30〜35坪程の2階建てを考えています。将来のことを考えて1階にLDKと小さくても和室、水廻りと収納を取りたいです。
駐車スペースは1台と、余裕があれば来客用にもう1台欲しく、東側に1列で取るのでもよいと考えています。(日当たりが1番良くなる形で駐車スペースは取りたいです。)
夏場の日当たりは南側の庭も含めて問題ないのかなと思うのですが、冬至の頃の、1階と庭のそれぞれの日当たりは期待できないでしょうか。検討中の東側境界線上に南側の区画用の専用道路があるので、専用道路の延長線上は駐車スペースなどにしてあまり高い建物は建たないかな、とも思っているのですが、都合の良すぎる考えでしょうか。
予算があえば南接道の区画も検討したいのですが、南接道の方が10坪程大きい為高そうなことと、リビングが丸見えになるのがあまり好きではないので北接道を検討しています。植栽などで目隠しもできるとは思いますが。
土地探しの大変さを実感中です。お知恵を貸してください。
くつろぎのいえさん ( 兵庫県 / 女性 / 32歳 )
回答:1件
冬至の日当たりと南庭の奥行きの関係について。
はじめまして。東京多摩地域で建築設計に携わっている大沼と申します。
場所が北海道とのこと。仮に札幌で、南隣に北寄せで2階建てが建ったとしてラフに計算してみると、冬至の南中時、南側の敷地境界から1階南面掃き出し窓が7mくらい離れるとようやく陽が当たり始め、12mくらい離すと窓全面に陽が当たるようになりそうです。札幌の冬至の南中高度23.5度(水平に2.3行って1上がる角度)、第一種低層住居専用地域の高さ制限として北側斜線高度地区が掛かり、南隣の建物は敷地境界から1m離れ軒高6m、屋根は南中高度より緩い4寸勾配(水平に2.5行って1上がる勾配)程度、南面掃き出し窓は地上50cmのところから2mの開口高といった想定での話です。比較として緯度の低い神戸で同じことを試すと、離れ4.5mくらいから陽が当たり始め、8mくらいで窓全面に陽が当たる計算になります。
ご検討地(北接道、間口10m、奥行き14.7m、仮に札幌)に総2階建て33坪を建てるとします。北側道沿いに駐車場(南北巾3m)を取ると、建物は東西8.8m×南北6.2mで南庭奥行き5.5m。東側に1列で駐車場(東西巾2.5m)を取ると、建物は東西6.9m×南北7.9mで南庭奥行き6.2m。いずれも冬至には南面掃き出し窓に陽が当たらない距離です。南庭奥行きが約6mの場合、11月下旬から1月中旬まで2ヶ月間くらいは、南中時でも1階南面掃き出し窓に陽が当たらない状態が続くようです。
かなりラフな計算の上、場所によって南中高度や高さ制限が違ってきますし、敷地の向きや高低差などでも話は変わってきますので、あくまで大雑把なイメージ程度としてお読みください。多少なりともご参考になれば幸いです。
補足
送信後、北接道と北海道を一部読み違えていたことに気付きました。以下、兵庫県の場合で先の回答文を書き直しましたので、こちらをご覧ください。
場所を仮に神戸とします。南隣に北寄せで2階建てが建ったとしてラフに計算してみると、冬至の南中時、南側の敷地境界から1階南面掃き出し窓が4mくらい離れるとようやく陽が当たり始め、7mくらい離すと窓全面に陽が当たるようになりそうです。神戸の冬至の南中高度31.9度(水平に1.6行って1上がる角度)、高さ制限として第1種高度地区が掛かり、南隣の建物は敷地境界から1.5m離れ軒高5.9m、屋根は南中高度より緩い4寸勾配程度、南面掃き出し窓は地上50cmのところから2mの開口高といった想定での話です。
ご検討地(北接道、間口10m、奥行き14.7m、仮に神戸)に総2階建て33坪を建てるとします。北側道沿いに駐車場(南北巾3m)を取ると、建物は東西8.8m×南北6.2mで南庭奥行き5.5m。東側に1列で駐車場(東西巾2.5m)を取ると、建物は東西6.9m×南北7.9mで南庭奥行き6.2m。東側に駐車場を設けたほうが有利そうですが、冬至に1階南面掃き出し窓全面に陽が当たるところまではいかないようです。実際には南庭の奥行きはもう少し狭くなりがち。庭の奥行きを6mで考えると、11月下旬から1月中旬までを除けば、少なくとも南中時には掃き出し窓全面に陽が当たる期間となるようです。
かなりラフな計算の上、敷地の向きや高低差、高さ制限などで話は変わってきますので、あくまで大雑把なイメージ程度としてお読みください。緯度が違うとだいぶ話が違ってきますね。多少なりともご参考になれば幸いです。
回答専門家
- 大沼 徹
- (東京都 / 建築家)
- 大沼建築・環境計画事務所 主宰
人の思いと土地の個性を結んだ、オンリーワンの環境づくり
土地は本来、ひとつひとつ固有の個性を持っています。その個性を求められている用途と結びつけ、周辺環境と呼応した、その土地ならではの空間/環境づくりをめざします。
(現在のポイント:-pt)
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