対象:子供のお稽古
早期英語より幼児の脳を正常に健康に発達させるほうが大切
「脳が年齢によりどう学習するのか」をアメリカの大学院で研究中しております。
幼児の脳が外国語にどう対応するかの科学的な過程より、どこでどう学ぶかの方法論が先行していることに危機感を覚えています。
コラム「うちの子バイリンガルにしたんですけど」http://profile.allabout.co.jp/w/c-63664/や、
Q&A 「日本で育つ幼児の英語教育には効果がありません」http://profile.allabout.co.jp/ask/q-103788/ などでもその危機感を詳しく説明しています。
脳の正常な発達を促す見地から、幼児期に英語教育をすることは避けることが望ましいと思います。
幼児期の脳は非常に速いスピードで成長します。
脳の考える力は、脳細胞どうしのコミュニケーション力が鍵となりますので、その脳細胞のつなぎめであるSynapses が急速に増えていきます。
ただ、Synapese や脳細胞(Neurons)の増加は、もともと人間の発達のために必要な能力を身につけるための準備です。
自分の周りに自然に存在する毎日の刺激に反応し、対応を学習したり、毎日周りから働きかけられる母国語を学習していくことなどを正常に行うために、幼児の脳は発達する仕組みになっています。
そこに、不自然な外国語学習が入り込むことで、正常に発達するはずの脳細胞の集中力が邪魔をされ、本来幼児期に脳が学習すべきことがおろそかになると指摘されています (Berk.2007)。
つまり、効果の見込めそうもない英語学習で幼児を駆り立ててしまうと、その脳は混乱し、本来発達するはずの知的思考能力の障害になる可能性があるということです。
幼児には、毎日に経験から学ぶことが一番大切です。
科学の裏付けももちろんですが、私自身の直接指導の経験からも、幼児期の英語教育は害あっても利はないと確信しています。
幼児教育花盛りの日本の状態は、今に始まったことではなく過去かなり前からの現象だと思いますが、果たしてそんな幼児英語教育を受けて大人になった日本人の英語力は果たしてどうなっているでしょうか?
声だかに叫ばれている「日本の英語力のなさ」が答えのような気がします。
そろそろ本格的なリサーチを行い「日本の幼児英語教育」の非効果を証明する時期かもしれません。
日本の幼児の脳の守るために。
焦らず、ゆっくり正常に脳を発達させてあげてください。
Good Luck.
回答専門家
- 大澤 眞知子
- ( 英語講師 )
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
(現在のポイント:2pt)
この回答の相談
子供には英語ができるようになってほしいと考えているのですが、私自身あまり得意でないので、何をさせたらよいのか迷っています。会話だけでなく、読み書きなど勉強面でも力をつけさせたいと思います。… [続きを読む]
All About ProFileさん
このQ&Aの回答
このQ&Aに類似したQ&A