対象:ペットの医療・健康
呼吸困難、食欲不振に関して
はじめましてアレス動物病院の沖田と申します。
さて、呼吸が苦しいとなると、問題は肺、気管(空気の通り道)、鼻腔のどこかに問題があるということになります。
このうち、膿が出るほどの鼻水が出て、しかもレントゲンに大きな異常がないとなると、通常は鼻腔を疑うのが筋かもしれません(肺や気管に膿がたまっていたら、レントゲンで何らかの異常が見つかるのではないでしょうか)。
もし鼻腔に膿が、ということになると、鼻自身の問題なのか、それとも歯の問題なのか、ということを考える必要があります。
CT、MRIなどの検査でないと分からない病気ももちろんありますが、まず胸部、頚部、頭部のレントゲン、血液検査、口腔内検査など、主治医の先生の元でできるだけの検査をしてからということになるのでは、と考えます。
そのうえで、やはり診断不可能となると、CTやMRIがある病院に紹介してもらうべきかもしれません。
ただ、確かにMRIもよい検査ですが、検査時間(麻酔時間)が長くかかりますし、今のそちらのワンちゃんの状態だと、どちらかというと短時間で実施できるCTの検査のほうがよいのかもしれません。
MRIは置いてある病院は少ないですが、CTなら近場(同県、あるいは隣の県あたり)にあるのではと思います。
文章から、かなり切迫した状態なのではと推測します。
主治医の先生と追加検査、あるいはCTのある病院への紹介などを含めて、もう一度相談されてみてはいかがでしょう。
補足
レントゲンが胸部以外の頚部、頭部も既に撮っている場合は一般の病院での追加検査は他にはあまり思い当りません。
ただおっしゃる通り、肺炎などなら鼻汁ではなく咳が主な症状になるのでは、という気はします。
逆に膿性の鼻汁というと、先にあげた歯や鼻腔の問題を疑ってしまうのですが、歯、鼻腔について主治医の先生は特に異常はおっしゃっていなかったでしょうか。
また、ケンネルカフ、ジステンパーなどの鼻汁を伴う伝染病のワクチンは1年以内に接種されているでしょうか。
すでにすべてのレントゲン検査も実施し、ワクチンも1年以内で済み、口腔内、鼻腔に異常がないとなると、やはりCTなどの検査をしてみたいところです。
ただ、CTも短時間とはいえ全身麻酔が必要ですので、麻酔に耐えられる状態であるかを十分精査してから実施する必要があります。
残念ながら、ネット上の文章だけでは麻酔に耐えうる状態かどうかは判断ができませんので、主治医の先生、あるいはCT検査を受ける病院の先生とよくよく相談される必要があると思います。
回答専門家
- 沖田 将人
- ( 富山県 / 獣医 )
- アレス動物医療センター センター長
地域に密着したワンランク上のホームドクターを
アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、年中無休、CTスキャナ導入など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。
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10歳のオスのフレンチブルドッグです。
春ごろにリンパ腫と診断を受け、抗がん剤治療を続けてきました。
しこりもすっかりなくなり、抗がん剤も2週間に一度の投与になって順調だったのです… [続きを読む]
yuki.nさん (静岡県/34歳/女性)
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