対象:心の病気・カウンセリング
躁うつ病の遺伝について
躁うつ病の遺伝についてご心配があるようで、心よりお見舞い申し上げます。
さて、''躁うつ病(双極性障害)''の''近親者''における''生涯発症危険率''は右記の通りです(画像をクリックして下さい)。なお国内において大規模調査はまだ行われたことがないようです。
Craddock N, Jones I: Genetics of bipolar disorder. J Med Genet 36: 585- 594, 1999
三浦智史, 神庭重信: 双極性障害の臨床疫学. 臨床精神医学 34: 863-870, 2005
''第一度親族''の場合、双極性障害の危険度は''5−10%''です。一般人口では0.5−1.5%ですから、比較的、高率になると言わざるをえません。
しかし逆に考えると、発病しない確率は90−95%でもありますから、さほど高い印象はありません。更に、遺伝的な要素に対して、環境的な調整により予防に努めれば(ストレスの回避、軽減など)、更に発病の危険は下げることができます。
否定的な情報にあまり目を向け過ぎず、''肯定的・楽観的''にお過ごしいただけると幸いです。どうぞ宜しくお願い致します。
茅野 分(銀座泰明クリニック)
補足
銀座泰明クリニックのリンクは以下へ移転しました。
http://ginzataimei.com
回答専門家
- 茅野 分
- ( 東京都 / 医師(精神科) )
- 銀座泰明クリニック 院長
東京・銀座の心療内科・精神科、夜間・土曜も診療しております。
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