妊娠・出産…そのとき離婚がチラつくのはなぜ? - 離婚問題全般 - 専門家プロファイル

岡野あつこ
株式会社カラットクラブ 代表取締役
東京都
離婚アドバイザー

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佐藤 千恵
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岡野あつこ
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閲覧数順 2016年12月03日更新

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妊娠・出産…そのとき離婚がチラつくのはなぜ?

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久美さん(27歳)は、2年前に結婚した同い年の夫・幸介さんとの離婚を考えています。出産に対する考え方の違いが久美さんをそんな気持ちにさせたのです。幸介さんには、これといった落ち度があるわけではなく、生まれて半年の赤ちゃんがいるというのに……。


私が、幸介と知り合ったのは、短大を卒業してすぐに参加した合コンでした。「ハンサムじゃないけど、誠実そうな人」だと思いました。幸助さんも気に入ってくれたので、すぐに交際を開始。それから5年、私たちは結婚しました。
「久美。俺たち、そろそろ結婚しないか?」
「ホントに? うれしい・・・・・・」
「幸せになろうな」
「私、お父さんが早くに亡くなっているから、両親がそろった家庭で子どもを育てるのが夢だったの! 幸介、夢を叶えてくれるのね!(※1)」
「俺、もともと子ども好きだし、久美と俺の子どもだったらかわいいだろうなぁ」
私は、そのときの幸介の少年のように輝く瞳が忘れられません。どんなにいいパパになってくれるだろうと思うと、涙が止まらなかったぐらいです。



入籍して、同居を始めてからは、仕事帰りに食材を買い込み、疲れを感じさせることもなく家事をこなす家事をこなす毎日。私はそんな日々が大好きでした。そんな幸せのまただ中に訪れたのが、妊娠というさらに大きな幸せでした。
妊娠検査薬で調べたあと、幸介には内緒で病院に行きました。妊娠の診断を受けると、すぐに幸介にメールを送ったのです。
「幸介パパ! 今日は早く帰ってきてね♪」
子どもを欲しがっていた幸介のことですから、こんなメールを受け取ったら、もう飛び上がって、早退して帰って来ちゃうかもしれないと思いました。いそいそと御馳走の支度をしながら、走って帰宅する幸介の姿を想像していたのです。
でも、幸介はいつも通り午後9時過ぎに帰宅。テーブルに並んだ御馳走を見てキョトン。
「きょうは、いったい何の日だ?」
「やだ、さっき送ったメール見てくれなかったの?」
「ああ、見たよ。パパとか言っちゃって、何ふざけてんだよ(※3)早くって言ったって、仕事が終わらなきゃ帰れないじゃないか」
幸介がこんなに鈍感だとは思いませんでしたし、少し怒ったみたいな顔をしている幸介を見て、
「幸介だって、赤ちゃん欲しいって言ってたのに・・・・・・」
と言いかかったけど、言葉を飲み込みました。(※4)
少しして、妊娠のことや私ががっかりしたしたことを知った幸介は、いつもの優しさを取り戻したのですが、私がそのときに受けたショックはあとまで尾を引いてしまったのです。(※4の2)



それでもその後は、幸介も責任感が湧いてきたみたいですし、私も母親になる日を心待ちにしていました。そんなある日の出来事です。
「幸介、ちょっと有名なレストランを予約したから、今度の金曜日の夜は空けておいてね」
「おまえ、何を考えているんだ?」
「だって・・・・・・赤ちゃんが生まれたら、2人で出掛けることもできなくなると思って・・・・・・」
「勝手なこと言うなよ。出産は金がかかるんだぞ。生まれたらおむつやミルクも買わなきゃならない。お前ももうじき会社を辞めるんだろ? 少しは真面目に考えろよ!(※3の2)」
すごい剣幕でまくし立てた幸介に、私は返す言葉もありませんでした。(※5)
でも、そんな私を一人おいて、幸介はそのままだまって家を出て行ってしまったのです。(※6)
深夜近く、帰宅した幸介が手にしていたのは、赤ちゃん命名の本でした。私はそれを見て、幸介の誠実さを信じて、翌日、レストランの予約をキャンセルしました。



出産予定日を1ヵ月後に控え、私は退職。2週間前には、私の実家の母が手伝いに来ました。
「お義母さん、すみませんね。よろしくお願いします」
幸介の言葉はとても誠実でしたし、ますます父親らしくなってくれるのだという予感がありました。でも幸介は、その言葉を最後にあまり家に寄りつかなくなりました。(※7)



私は落ち込みました。でも、そんな私を励まし続けてくれたのは母でした。
いちばん支えてほしい幸介の存在感がなくなり、いくら母がいてくれるといっても、不安な気持ちが消せないまま、刻々とそのときは近づきました。そして・・・・・・ついに陣痛を迎えたのです。
「お母さん、幸介の会社に電話して」
母が席を離れていた幸介に連絡したのは午後2時。私も陣痛の中、短いメールを送りました。
「もう、生まれる、病院に来て」
幸介がいないので、車を運転する人がいなく、母がタクシーを呼んでくれました。母に付き添われて私は病院に到着。数時間後、私は母だけに見送られて分娩室へ。幸介からは、連絡もないままでした。



そして、私はそのままひとりで出産を迎えました。新しい命を胸に抱いて、私は幸せを感じていましたが、そこには幸せを分かち合うはずの幸介がいなかったのです。いくら母が喜んでくれても、赤ちゃんの父親は・・・・・・。



喜びの中にも悲しさが込み上げる中、病室で眠りかかった私の耳に声が聞こえてきました。
「無事だったらしいな。よかったよ」
幸介が、なんの悪びれた様子もなく(※8)病室に現れたのは日付が変わる寸前。特に急いできた様子もなく、他人の子どもの出産祝いに来たような表情に、私は出産の疲労も忘れて大声を出しました。
「どういうこと? 今まで何してたのよ! 今さら来て、父親だって言えるわけ?」
幸介は私の剣幕に呆然とするばかり。産後の疲れもあり、息が切れてしまった私の大声に驚いた看護師が病室に走り込んできました。
その日は鎮痛剤を服用して眠ることになってしまったのです。翌朝、目覚めた私が、最後に思ったことは「幸介とは別れよう」ということでした。



※1:女性からこんなことを言われた男性は有頂天になり、この時点で”夢は叶えてやった”と思い込みます。
逆に女性は、もっと夢を膨らませ、相手に過大な期待をかけてきます。このギャップが誤解を生じるのです。
このとき男性は「そんなにおれの器は大きくないよ」くらいのことを言っておいた方がいいでしょう。
※2:妻は「幸介パパ=妊娠」と思わせたいのですが、夫は子どもを持つ経験がないので、理解度が低いのです。もう少し夫の状況を考えて、ストレートに伝えましょう。
※3、※3の2:男性は把握できていないのだから過激な言葉を口にするのはやむを得ません。でも、まずいことに気がついた時点で”あやまる”ことです。そうすれば女性は許してくれるのです。あやまらなければ、”根”に持ちます!
※4、※4の2:この時点で、まだ言い返していると喧嘩は収まりません。妻は言葉を”飲み込んで”よかったのです。ただ、ショックが尾を引いているような場合は、その気持ちをどこかで断ち切ることです。溜めないでください。
※5:女性のこういう態度が、男性をイライラさせるものです。こんなときは「2人で考えよう!」などと、前向きな返事をしてあげてください。
※6:男が家を出て行く行為は、喧嘩をそれ以上したくないときの行動です。だから出て行くのはいいのですが、黙って出て行くのはNG。怒っているのなら「頭を冷やしてくる!」でもいいから、ひと言いってからです。そうすれば妻は待っていてくれるのです。命名の本購入はグッド!
※7:夫は、お義母さんに任せっ切りにしたのではなく、お義母さんの前では気を遣うので帰りづらかっただけなのです。妻はそんな男心をもう少し理解してあげてください。夫も妻に「気を遣うからさ」とひとこと言っておけばよかったのです。
※8:妻は人生最大のイベント(出産)に酔いしれているので、周りが見えていません。だから妻は、夫が謝るだろうという頭があったので、夫の態度が気に入らなかったわけです。夜中になったとはいえ、駆けつけてくれたわけですから、妻は夫の事情をもう少し理解してあげるべきです。



【チェックポイント】
子どもを出産する間際になって、「来るのが遅い」とか「父親だって言えるわけ」なんて言って喧嘩しても、なんの意味もありません。2人はもう父親・母親になるわけですから、子どもが生まれれてくる喜びを、2人で分かち合うことが大切です。子どもが生まれてうれしくない夫はいませんから。

 

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