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茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年09月24日更新

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部下をダメにする上司の言動とは!?社内会話の意外なツボ(14)

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  1. 心と体・医療健康
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(続き)・・今一つやる気のない部下や、仕事は何とかこなすが定時に帰宅するような部下に対し、「もっとやる気を出して頑張れよ!」とハッパをかけたり、納期の迫った仕事を前にうんざりする部下に対して「いいから死ぬ気でやれよ!」などとけしかける上司が目立ちます。このように「やる気」や「死ぬ気」を出させて部下に仕事をやらせるようなアプローチは、元体育会系の上司やトップセールスマン出身の上司などがよく取りがちですが、果たして有効な方法なのでしょうか。

 

上司から「やる気を出せ」とハッパをかけられた部下は、表向きは「はい、はい」といって仕事に取り組むでしょう。しかしそれは、上司から怒られないようにするためだったり、やる気があることを証明しようとするための、いわば見せかけのやる気に過ぎません。しばらくは我慢して仕事を続けますが、いずれは仕事の意義や上司との関係性に疑問を持ち、やる気を失ってパフォーマンスが低下するか、ストレスが溜まってメンタル不調を招いてしまいます。

 

職場の上司がそのようなアプローチを続けていると、部下は上司に対して口答え出来ない雰囲気となり、職場全体で「やる気」や「死ぬ気」で業務を進めようという機運が強くなります。その結果、上司とウマの合う部下や業績の優れた部下はまだ良い方ですが、元気のない社員や仕事の意義に疑問を持っている社員にとっては、たいへんストレスの多い職場となります。やる気のある社員は良い社員、やる気のない社員は悪い社員、というような過酷な風土となってしまうのです。

 

そもそも人間にとって「やる気」とは何でしょうか。他人から「やる気を出せ」「死ぬ気で頑張れ」などと言われて、心からやる気の出る人が一体どのくらい居るでしょうか。やる気とは、本人が心から「やりたい!」「成し遂げたい!」と思えるような意欲や熱意のことを指します。決して他人から「頑張れ」と焚き付けられて生み出される性質のものではありません。逆にいうと、自分から考え行動するような動機づけが充分に得られていれば、やる気を出せなどと敢えてハッパをかける必要はないのです。

 

職場における具体的なアプローチ法の例としては、表現力はあるものの仕事が雑な部下に対しては「君のプレゼン力には期待しているよ。ところで君としては、この案件をどのように仕上げるのがベストだと思う?」と仕事の完成度を高めるよう促し、真面目ではあるが自発性の乏しい部下に対しては「以前よりミスが減ってきて嬉しいよ。ところで君はこの会社で、最終的にどのような仕事をしてみたい?」などと将来への青写真を描かせます。

 

すなわち部下に「やる気」を出してもらいたい上司としては、部下の活躍や今後の成長に期待していることを伝えた上で、部下本人の仕事のやりがいや大切にしていること、将来的なビジョンを引き出すことが、長い目でみると部下の成長につながります。そのように部下の「内発的動機づけ」を自然な形で引き出せている職場では、特に上司が社員の尻を叩かなくとも、当たり前のように社員は「やる気」をもって考え行動し、業績も自ずと伸びていくのです・・(続く)

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