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茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月23日更新

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部下をダメにする上司の言動とは!?社内会話の意外なツボ(12)

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(続き)・・反対に、部下に成果が上がった時や何らかの成長がみられた時などには、上司として大いに褒めたいところです。適切に褒めることによって部下はやりがいを感じ、さらに仕事に熱が入るというものですが、実は褒め方にも良い例と悪い例があり、下手に褒めると逆効果になってしまいます。例えば職場でよくみられる褒め方として「やれば出来るじゃないか。さすがだね」とか「この企画書、よく出来ている。素晴らしいね」などがありますが、このように褒められた部下は心の中で何と思うでしょうか。

 

上司を心底から敬服している部下ならば喜ぶかも知れませんが、今どきそのような殊勝な部下は少数派です。多くの部下はこのように褒められても、素直には喜べないものです。このような褒められ方をした部下は、上司から「評価を下された」とか「お褒めの言葉を押し付けられた」などと感じ、人によっては反発や嫌悪感を抱いてしまいます。また普段から厳しい指示、命令を飛ばしている上司の場合、部下としては「褒めておいて、今度は何を命令してくるのか・・」などと警戒感を持つかも知れません。

 

その結果「いや、それほどでもありませんよ」とか「そんなこと言って褒めてもダメですよ」などという部下の醒めた反応が返ってきて、場は一気にしらけます。そして上司は「せっかく褒めてやったのに・・」と褒める意欲を失い、「もう二度と褒めてなんかやるものか!」と開き直ってしまいます。つまり上司の側に「あいつを褒めてやろう」などという下心があると部下はそれをすかさず感じ取り、褒められることの「対価」として何かを提供させられるのではないか、と警戒するのです。

 

もっと露骨なのは、「このクレームを処理できたのは君のおかげだ」と褒めておきながら、「さすがは俺の部下だ!」とか「俺の言った通りにやったからだよ」などと、上司がいかにも自分の手柄であるかのような言い方をする場合です。この褒め方は部下の成果を素直に称賛するというよりは、上司が自分の指導やサポートがいかに素晴らしいかを部下やスタッフに認めさせようとする表現で、これを聞いて部下は「こんな上司のために一生懸命働く気にはならない」などと感じるものです。

 

部下を褒める適切な表現としては、相手を主語にした褒め方ではなく、自分を主語にした「感謝」の気持ちを表現することがお勧めです。すなわち「企画書を上手に作ってくれて、感謝しているよ」とか「君の頑張りをみて、僕もマネージャーとしてすごく刺激を受けている。これからも期待しているよ」などというように、部下の成果や成長によって上司本人が良い影響を受けていることを、感謝の意をこめて伝えるのです。このような感謝の気持ちには、どのようなタイプの部下でも素直に喜ぶことができるはずです。

 

部下を褒めるという行為は、決して上司の自慢や自己満足ではなく、また褒めることで暗に何らかの見返りを求めることではありません。部下に感謝の気持ちを表し、上司自身も喜んでいることを純粋に表現できれば、世代や価値観が異なる部下にもその真意は伝わります。そのように上司が裏表なく部下を褒めて感謝している職場では、社員同士がお互いの努力や成果を讃え合う風土が生まれ、辛いことがあっても助け合うような活き活きとした職場となるのです・・(続く)

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