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対象:心と体の不調

茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月28日更新

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花粉症もぜんそくも怖くない!?アレルギー体質改善大作戦(3)

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  1. 心と体・医療健康
  2. 心と体の不調
  3. 疲れやすさ

(続き)・・人類を含む動物は、細菌やウイルス、寄生虫などによる感染の危機に常に晒されて暮らしてきたため、免疫システムによる細菌などの駆除が何よりも重要な課題でした。細菌などの外敵が体内に侵入すると、マクロファージやT細胞、B細胞などの免疫担当細胞群が協調して外敵の駆除に当たります。一度侵入した外敵に関しては抗体が産生されて免疫記憶が成立し、二度目の侵入の際には急速な防御体制が敷かれて感染を未然に防ぎます。これが「二度かかりなし」の仕組みで、ワクチンはこれを応用した予防法です。

その「抗体」という物質はB細胞から産生されて細菌などに付着し、T細胞などによる攻撃を受けやすくします。いわば外敵の目印の役割を果たす訳です。正常な状態では抗体もT細胞も外敵は攻撃しますが、自身の体の組織は原則として攻撃しません。つまり正常に免疫システムが作動している限りは外敵である細菌などを攻撃して身を守るのであり、体に害のある現象は発生しないのが原則です。それでは花粉やダニ、食物などによって、何故アレルギーといった有り難くない現象が発生するのでしょうか。

通常の免疫システムと並んで「アレルギー系」の免疫システムの存在が知られています。通常の抗体はIgG、アレルギー系の抗体はIgEと呼ばれ、通常のT細胞はTh1、アレルギー系のそれはTh2と各々呼ばれます。通常の免疫システムではIgGが外敵に付着するのに対し、アレルギー系ではIgEが花粉などのアレルゲンに付着し、次に同じアレルゲンが付着すると肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌され、呼吸困難や浮腫、鼻水、流涙、くしゃみなどのアレルギー反応を引き起こします。

ただこのようなアレルギー系の反応は必ずしも全てが有害なものではありません。花粉やダニなど比較的サイズの大きい異物に関しては、浮腫やくしゃみ、鼻水といった洪水の如き派手な反応を起こして一気に処理する必要も生じます。つまり健常人に於いても、花粉やダニ、粉塵といった巨大な異物が一気に多量に侵入してきた場合には、上記のアレルギー系の免疫システムが一時的に働くことはあります。これは正常の「生活反応」であり、誰にでも起こり得る現象なのです。

それでは花粉やダニ、化学物質などの取るに足らない異物によって何故、必要以上に激しい鼻水やくしゃみ、ぜんそく、アトピーといった反応が持続的に起こってしまうのでしょうか。それは現代人に於いては、アレルギー系の免疫反応が必要以上に強く長く作動してしまう状況にあるということを意味します。それはもう一方の「通常の」免疫システムの不活発さと実は無縁ではないのです。それでは現代人に於ける、通常の免疫システムの不活発さとは一体何でしょうか?

人間の胎児の期間中には主としてアレルギー系のTh2が免疫の主体を担っています。それは胎内では細菌などの外敵が少なく通常のTh1はあまり必要ないためです。それが誕生により環境は激変して細菌などへの暴露が劇的に増加し、免疫の主体も通常型のTh1へシフトします。新生児期から乳児期にかけては細菌などに弱いためにTh1を主体とした免疫システムが急速に育成されますが、この免疫の移行期に細菌などに暴露される機会が少なかった場合には、この移行が充分に行なわれないことになります・・(続く)

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