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もう怖くない!?目から鱗の新型インフル対策マニュアル(5)

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(続き)・・インフルエンザ対策として真っ先に挙げられるのが「ワクチン」です。ワクチンは前シーズンに一番多く流行した2~3種類のウイルスタイプをもとに、そのウイルスをエーテルなどで弱毒処理した後、有性鶏卵を用いて作成されます。最近主として用いられているウイルス型は、毎年冬に流行していたソ連風邪(H1N1)と香港風邪(H3N2)です。つまり今シーズンも、前シーズンと同じようなウイルス型が流行するだろう、という予測のもとにウイルスが作成されます。従ってその予測が的中した時に限って、ワクチンが奏功する可能性があるのです。
 
ワクチンを接種することによって、弱毒化されたウイルス抗原をもとにして体内で「抗体」が作られます。その状態で実際にインフルエンザウイルスが体内に侵入してきた場合、その侵入したウイルスとワクチンとして摂取されたウイルスとの間で型が一致すれば、抗原ー抗体反応が起きてウイルスは排除され、発症が未然に防げます。その一方で型が一致しない場合には抗原ー抗体反応が成立せず、ウイルスは排除されないために発症する可能性が高まります。そのようにワクチンが奏功するかどうかは、流行するウイルス型の予測が的中するかどうかにかかっているのです。
 
通常の「流行性」インフルエンザが主流の年には、ウイルス型の予測が大外れすることが比較的少ないため、ワクチンは一定の確率で奏功すると謳われています。実際に米国疾病管理センターなどの統計によると、型の予測がほぼ的中した場合には、インフルエンザの発症の予防効果は70~90%に及び、死亡も80%程度防げる、と報告されています。ただその点に関しては反論も多数あり、例えば前橋市医師会の報告では、ワクチンを接種した児童集団と接種しなかった児童集団との間では、インフルエンザの発症率に有意差がなかった、と主張しています。
 
また「流行性」の場合でも、型の予測が的中するとは限りません。前述のごとくインフルエンザウイルスは毎年のように変異しており、同じタイプでもわずかながら型が変化し続けています。そのためにワクチンが予想以上に効果の出ない年もあります。「ワクチンを打ったのにインフルエンザにかかった」というのはよく聞く話なのです。つまりワクチンは効いて当たり前・・ではなく、効けば儲けもの、たとえ効かなくても他の予防手段を講ずる、という姿勢で臨むべきです。
 
さらに「新型」ウイルスが出現した際には、ワクチンに大きな期待を寄せること自体がナンセンスとなります。上述のように新型ウイルスの出現は「フルモデルチェンジ」に相当するため、型の予測は絶望的となります。そこで新たに出現したウイルスの型を急遽調べ、大急ぎでウイルスの作成に取り組みますが、ワクチンの製造から市場への供給には最低でも半年の時間が必要です。ワクチンが出回る頃には既に「パンデミック」状態となっているか、或いは流行が終息してしまっている可能性もあり、大事な時に間に合うとは限らないのです。
 
さらに新型ウイルスの流行に間に合ったとしても、実際に首尾よく我々の手元に届くとは限りません。ワクチンの製造には大量の有精卵が必要で、自ずと製造余力には限界があります。そしてワクチン接種には「優先順位」が存在します。昨年の「新型」の際には、まず医療関係者や妊婦、基礎疾患のある人、小学校3年生までの児童、乳児の保護者などが優先されました。その次に高齢者や学校の生徒、社会的地位の高い人などが続きます。従って健康な成人一般の方々は、優先順位としては後回しにされてしまいました。
 
それからワクチンは100%安全とは言い切れないのが現実です。現在主流のワクチンは生ワクチンではなく弱毒化ワクチンであり、安全性は以前より高まっているとはいえ、一定の割合で「副反応」が発生し得ることが指摘されています。発生率は0.01%以下で決して高くはありませんが、見逃すことのできない重症な副反応が多数報告されています。多様な副反応が発生し得ますが、特に目立つのが脳・神経系の疾患です。例えば脳症や脳炎、末梢神経や呼吸機能が侵されるギラン・バレー症候群などが挙げられます。このような重症の副反応を巡って裁判などのトラブルも発生しています。
 
従ってワクチン接種に当たっては、その効果と限界、副反応などの有害事象の可能性を考慮に入れつつ、医師などの専門家と相談しながら接種の可否を自己責任のもとで判断する、といった姿勢が求められます。少なくともワクチンに過剰な期待をして、他の取り組みを疎かにする、といった態度は厳に慎まなければなりません・・(続く)

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