内部自治が徹底するとはどういうことか/LLPのQ&Aより - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

佐藤 昭一
NICECHOICE 佐藤税理士事務所 
東京都
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内部自治が徹底するとはどういうことか/LLPのQ&Aより

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LLP(有限責任事業組合)の概要

経済産業省より公表されているLLPに関する40の質問と40の答えを参考にして、LLPに関する情報を紹介します。

問3.内部自治が徹底するとはどういうことか。

 

答え


1.内部自治とは組織の内部ルールが、法律によって詳細に定められるのではなく、出資者(組合員)同士の合意により決定できることで、2つの意味があります。第一に出資比率によらず、損益や権限の柔軟な分配ができるということ、そして、第二に、取締役などの会社機関が強制されず内部組織が柔軟である、ということです。

(1)柔軟な損益や権限の分配
出資者間の損益や権限の分配は、出資者の労務や知的財産、ノウハウの提供などを反映して、出資比率と異なる分配を行うことができる。

(2)内部組織の柔軟性
LLPのガバナンスは、出資者の間で柔軟に決めることができる(取締役会や監査役など会社機関の設置は強制しない)



2.内部自治によって、共同事業を行うに際して重要な出資者(組合員)の動機付け(インセンティブ)を高めることが容易となり、事業上のニーズに応じた柔軟な組織運営が可能となります。

解説


新会社法の施行により、取締役会を設置しない会社が可能となってしまったため、内部組織の柔軟性については、あまりLLPの特徴と言えなくなってしまっていると思います。

一方、柔軟な損益や権限の分配については、LLPの特徴的なメリットの1つと言えます。

LLPでは、出資者(組合員)同士が出資の比率によらず、自由にLLP事業からの損益を分配することが可能です。

例えば、お金はないけどノウハウがある組合員とノウハウはないけどお金がある組合員がLLPを作る場合に、出資比率による損益の分配ではなく、事業貢献度に応じた損益の分配を行うことが可能となります。

実際のLLPでは、この損益分配割合を出資割合と別の割合とする場合の分配比率については、出資者間でよーく話合う必要があります。

 

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