よく「短所を改善する」ということを課題とすることがあると思いますが、“長所・短所”は言い換えると“得意・不得意”です。得意な事と言うのは大抵が自分の好きな事、逆に不得意な事というのは自分の嫌いな事というのが多いのではないでしょうか。ですから「短所を改善する」というテーマは「自分の苦手で嫌いな事に取り組む」ということになります。かなりの我慢と忍耐が必要だと思いますし、不得意で嫌なことなら効果が出るまで時間もかかるでしょう。一方、長所は得意な事、好きな事ですから、人に言われなくても積極的に取り組めるし、努力をつらいと感じず、効果が出るのも早いのではないでしょうか。
長所と短所は裏表の関係とよく言われます。「腰が軽い」が「落ち着きがない」だったり、「論理的」が「理屈っぽい」だったりすることです。つまり同じ特性を長所として発揮すれば、短所の部分は相対的に減るということができます。やろうとしている事や得ようとしている結果は同じでも、アプローチの方向や考え方が違うだけで、そのテーマに向かう人間の気持ちや感覚は大きく変わります。自分の長所、短所を考える中で、テーマの与え方や目線の向け方などが、動機付けにあたってとても重要な要素であるということも、あらためて思い出していた所です。
私のように自分の長所・短所も言えないようでは、そんなことを考える前提すらないことになってしまいますので、たまには自分自身のことを整理する機会を持つことをお勧めします。(自分の反省として・・・)
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。
組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。
03-4590-2921
「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム
有名店の店主がいう「得する客」の話(2024/01/17 23:01)
「厳選採用」とは反対のやり方(2023/12/13 18:12)
身近には意外に少ない「ダメ出ししてくれる人」(2023/11/30 11:11)
「アットホームな会社」とは何なのか(2023/11/15 18:11)
“無駄”と思えないから減らせない「無駄な会議」(2023/11/08 16:11)