金融教育を国家戦略にすることについて考える

日本経済新聞の8月29日電子版の記事に、

金融教育を国家戦略にと書かれていました。記事の内容を拝見すると、若いうちから金融教育をすることで、株式や債券などの価格変動のある資産に投資をする国民を増やし、経済成長によって得られる豊かさを一人でも多くの国民に実感してもらおうということのようです。　

価格変動のある資産に投資をしてもらうには、

投資についての教育が必要です。加えて、金融商品を買われる方には、買う予定の金融商品についての丁寧な説明が欠かせません。良い政策だとは感じるのですが、投資についての教育に関する情報は誰が教育現場に持ってくるのか、国民が老後不安に駆られて価格変動が大きい商品を選ぶ時に誰が歯止めをかけるのか、気にかかります。

国が投資を勧めるのは、

円安になった時の備えを国民に求めているところもあるのではと感じます。日本の国力が弱くなれば、ますます円安になってしまい、外国から輸入するモノやサービスの価格が高くなってしまうからです。円安傾向を弱くするには日本銀行が利上げを実施するのが手っ取り早いですが、お金を借りる時の借入利率が高くなり、大きな買い物をしようとする気持ちが弱くなってしまうので、景気が悪くなります。

投資の話ばかりになってしまいましたが、

金融教育には、お金を計画的に使うこと、大きな買い物をする時の計画的なお金の借り方と返し方、もしもの時への備え方（私たちができること、国や地方公共団体が用意する仕組み）等があります。いくら投資を勧めても、投資をするためのお金を計画的に準備する力が私たちになかったら意味がありません。まずは、お金を大きくふやすことよりも、計画的にお金を使って貯める教育が必要なようです。

金融教育に興味がある方は、弊社にご相談ください。