「しつこい電話営業」で想像してしまった社内事情
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このところ、ある会社から頻繁に営業電話が入ります。真面目なサービスを行っていてそれなりの知名度もあるきちんとした会社です。
こちらとしては今のところ利用を考えていないので、そう言ってお断りをしていますが、にもかかわらず何度も何度も電話があります。電話をしてくる人はその度に違う人で、何度も連絡をもらって断っている旨を伝えると、恐縮して謝罪され、すぐに電話を切ります。皆さん言葉づかいも丁寧で礼儀もしっかりしていますが、それでもまた違う人から電話があります。
これは想像ですが、営業先候補のリストか何かを共有していて、それを使って個々の営業担当が個別に動いているようです。私のように連絡が重複している相手がいることは、個々の営業担当はたぶん知っていて、それでしつこい話はしないのでしょうが、根本的な対策は取られていないようです。
この状況は、会社の評判を落としますし、営業的にもマイナスにしか働かないはずで、社内のコミュニケーションが取れていないためにこういうことが起こっているのは明らかです。
ただ、手当たり次第に電話営業するような会社は、おおむね電話口での対応もよろしくないことが多いですが、この会社にそんな感じはありません。こんな様子から感じるのは、個々の担当者の顧客対応スキルは十分にあるのだろうということです。
こんなことから、これもさらに想像ですが、何らかの理由でこれまであまりやらなかった電話営業のような手法を取ることとなったが、環境整備がうまくできておらず、営業現場が右往左往しているような感じがします。
非常に単純な社内情報共有の不手際ですから、しかるべき立場の誰かが、ちょっとだけ主導すれば解決できてしまいそうなことですが、そうはいかない何かがあるのでしょう。
しかるべき誰かが現状を知らない、または知っていてもそれを問題とは思っていない、などということが考えられますし、部下とのつながりが浅い新任の営業責任者が、営業現場にテコ入れを図っているなどという場合にはこんなことが起こりやすいですが、実際にどうなのかはわかりません。
それなりの企業ですし、ちょっとした組織内のコミュニケーションの問題なので、会社の評判を落とさないうちに、早く気づいて是正してもらえれば良いと思います。
このコラムの執筆専門家
- 小笠原 隆夫
- (東京都 / 経営コンサルタント)
- ユニティ・サポート 代表
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