上津原 章
ウエツハラ アキラグループ
AIで資産運用が自動化されたその先は?
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ここ数年、ロボアドバイザーという言葉を耳にするようになりました。
インターネット上にあるAI(人工知能)が、皆様の年齢、金融資産の残高、投資経験、お金をふやす目的などに応じて最適な資産配分を提案してくれます。例えば、若い方や投資経験が長い方は、株式の割合が高い積極的な運用を勧められます。勧められた運用をしたい場合は、投資資金を入れます。運用にあたっては顧問料がかかります。金融機関によって異なりますが、預かり残高の0.3%~1%+消費税といったところです。
最大のメリットは、
どのタイミングで売り買いをするか、株式と債券にどれだけ割り振るかといったことに、頭を悩ませずに済むことです。お任せであれこれできることが、日本人に向いていると感じます。
投資先は、日本や海外で運用されているETF(上場投資信託)です。日経平均のように世の中の動きに合わせた運用をします。無論、平均的だといっても、株式などが急落すればお金の価値は目減りします。 運用を続けていくと、元本が増えたり減ったりすることで、当初の資産配分から変わっていきます。このような時は、自動的に資産配分を修正してくれたり、修正するように助言を出したりします。
でも、一つ気がかりなことがあります。
ロボアドバイザーが、何万人もの顧客資産に対して一斉に日本株式のETFの売却指示を出すとどうなるのでしょうか?当然のことながら、ETFの価格は下落します。すると、個別銘柄の株価も下落します。そのことが今度はETFに反映され、さらに下落していきます。どこかで日本銀行などがETFを買ってくれるのかもしれませんが、それでも株価は下がり続けるかもしれません。
皆さんはどう思われますか。
ロボットは人間の感情による判断ミスを防ぐことはできますが、
ロボット自身が行った行動に対しては受け止めることしかできません。受け止めた後、事実を学んで修正するのでしょう。ロボアドバイザーが行うことは過信せず、見守る必要があります。私たちが資産運用のことを学んで、時には先回りして資産配分を変えたほうが良い結果が出そうです。
ロボアドバイザーを検討する前に、ぜひ弊社へご相談ください。
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