竹内 和美
タケウチ カズミグループ
叱られない世代が叱る側に立つときの失敗
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まだ、少し早いと思いますが、
常に先に手を打つのが経営層、管理層の仕事の一つ。
叱られない世代が、叱る側に立つとき、当然起こるだろうことは、
「叱り方がわからない」
ことから起きる混乱であることは、誰でも簡単に推測できることでしょう。
叱るにもルールは存在するわけで、
一般的に言われる、
・人前では叱らず(注意しない)褒める時は人前で。
・何が悪いか指摘だけするのではなく、改善策を提示する
・どんな行動を起こすべきか具体的に指示する
・叱られて良かった、自分のためだと叱られた相手が受け入れられる姿勢で接する
など、注意すべき点はたくさんあります。
叱られない世代は、自分が嫌な思いをしていないので、
このあたりのことを勘どころとしてとらえることはできないでしょう。
だから、徹底したルールを作って、理解させるしかないようです。
先日、はっとさせられたのは、
セクハラはあきらかにセクハラだけど、
パワハラは、判断が難しいよね。
熱心な指導かもしれないですから・・・と、
素行を監視する立場の管理者がおっしゃっていました。
この考え方が示す通り、現代社会はパワハラについては、
まだまだ判断が甘く、寛容な受けとめ方をしています。
叱る目的は何か。
それが、相手の成長につながるかどうか。
その根底に、信頼関係があるかどうか?
これらは、どちらかと言えば、「姿勢(意識)」の問題です。
だから、時間がかかるのです。
社会の流れを変えないと、
いつまでたってもパワハラは寛容に受け入れられていくことになるでしょう。
たださえ人手が不足する社会になるのです。
採用した社員やスタッフは、責任をもって育成し、
キャリア形成の支援ができるよう、責任もって接していきたいものですね。