対象:住宅設計・構造
土台・柱の材質と床暖房
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agapiiさん
こんにちは、横浜で設計事務所を営む小松原と申します。
端的に言いますとできれば無垢材を選ぶほうが良いと思います。
ヤング係数は言ってみると「たわみにくさ」を表す数値です。
つまり重要なのは横に使う梁です。さらに言えば、大きなスパン(柱間の距離)を飛ばす梁が垂れる事がないように考える時に必要になります。
梁の下に建具(扉)があるときにたわんだりすると開きにくくなったりします。
その為に柱と柱の間が広い場合は大きな梁を使いますが、無垢材で大きな梁が今はなかなかないので、そういう場合は集成材を使います。
集成材は細い木をまとめて接着剤で固めたエンジニアリングウッドという工業製品なので、好きな大きさの梁を作ることができます。
工業製品なので品質は安定していますが、接着剤で固めたものなので接着剤に由来する短所もあります。
またWWとはホワイトウッドの略で主にスプルス材などの柔らかい木材を指すので、虫害や長期の耐久性に不安もあります。(集成材は水には弱いですし)
柱は垂直に力がかかるのであまりヤング係数は関係ないです。割り箸を横には折れても、縦には潰せないのと同じことです。
つまり構造的には柱に集成材を使う意味はほとんどありません。
ヒノキの無垢材は虫害にも強く(特に芯材は)、耐久性も高い木材です。使えるのであればヒノキの無垢材を強くお薦めします。(杉でも良いです)
また、国産材を使うことは日本の山の自然を守るエコにも繋がります。国産材を使うことにより山に手を入れることができ、また新たに植えられた苗木が二酸化炭素を吸収してくれます。(成長した木は二酸化炭素を吸収しないので)
国産材の比率が20%程度になってしまい、山に手が入れられなくなって荒れてしまっている現状があります。
日本の山は人工林が多いのですが、人工林は手を入れないと荒れてしまい立ち枯れや地崩れのばかりの山になってしまいます。
使えるのあれば無垢材(檜でも杉でも)を使う事をお薦めします。
<あーす・わーくす http://office-ew.com>
補足
床暖房は電気も良いのですが、できれば温水式のものが良いと思います。
イニシャルコストは電気式が安いのですが、ランニングコストは温水式のほうが安いです。
また温水暖房は床以外にも、温水コンセントを壁に設置して移動式の温水ストーブを使うこともできます。
水廻りやトイレにラジエーターを設置したり、お風呂に暖房器を設置したりすることもできます。
家全体を暖めることができるので、ヒートショックのない健康的な家にすることができます。
また、暖房効率を上げる為には断熱性能も大事ですので、断熱等級もよく工務店さんに話して良いものにしてもらってください。
評価・お礼
agapii さん
2013/03/22 19:00
回答ありがとうございます。
柱にヤング係数は関係ないんですね。
無垢かRWの集成材か、床暖房も電気代か温水式か予算を含め、工務店に再度相談してみます。
回答専門家
- 小松原 敬
- ( 神奈川県 / 建築家 )
- 一級建築士事務所 オフィス・アースワークス 代表
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この回答の相談
新築で、土台の材質と柱の材質と床暖房で迷っています。
・土台・柱の材質
元々の材質
土台…米栂(防腐防蟻加圧注入(ACQ)したものを加工して使用)
通し柱…RW集成材
管柱…WW集成材
ネットで調べる… [続きを読む]
agapiiさん (静岡県/43歳/女性)
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