- 荒川 雄一
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
- 東京都
- 投資アドバイザー
-
03-5803-2500
対象:家計・ライフプラン
こんにちは!
さて、日銀の発表によれば、2012年4-6月期の資金循環統計で、海外投資家が保有する日本国債の残高が、過去最高額になったことがわかりました。
6月末時点の残高は、“81兆6133億円”となり、前年比で約2割上昇しました。
日本国債の海外保有比率も、1.1%増加し、“8.7%”にまで上昇しています。
今までは、5%に満たない状況が続いてきただけに、このところの保有比率の増加は目を引くところです。
一方、海外勢と共に国債保有を増やしているのが、国内銀行です。
こちらも、6月末で4.6%増加し、残高は616兆円と過去最高となっています。
海外勢が欧州問題を背景とした安全資産として日本国債を購入しているのに対し、国内銀行は、家計の金融資産が預貯金へ向かう中、貸出先がない為に、国債に資金が向かっている構図となっています。
従って、個人としては、国債保有の意識の無いまま、間接的に国債保有比率が高まっている状況と言えます。
今まで、長期金利は低位安定してきましたが、このような情勢の変化により、その中に内在する“リスク”もきちんと理解しておく必要があります。
海外保有比率が高まることは、「日本経済の活性化」にとっては望ましいことですが、現在の「日本の借金残高」を考慮した場合、海外勢による日本国債放出によって、金利上昇のきっかけとなる危険性が高まったということです。
一旦、金利が上昇局面になった場合、国内銀行も含み損を回避する為、国債の放出に動くことも十分考えられます。
「足の速い」海外投資家の資金が国債に流入増となっていることは、日本の財政状況を踏まえると、“リスク要因”が上昇していると観るべきではないかと考えています。
いずれにしろ、赤字国債の発行は、“限界”に近づいてきていることだけは間違いありません。
まずは、“備え”です。
では、今週末の連休も、平和な日々となりますように!
このコラムの執筆専門家
- 荒川 雄一
- (東京都 / 投資アドバイザー)
- IFA JAPAN 株式会社 代表取締役社長兼C.E.O.
世界中の優良ファンドを用い、貴方だけの運用プランを提供します
信頼性や人間関係を重んじながら、「海外分散投資」のコンサルティングにおいて、“末永く”お客さまをサポートしたいと考えております。単なる金融商品の紹介ではなく、お客さまの「人生設計」に合った“あなただけのオリジナルプラン”をご提供いたします。
「よもやまブログ」のコラム
「日本の人口推計」(2023/10/05 17:10)
「2022年のマーケット・経済予測」(2022/01/20 16:01)
“今日の数字”「40年債」(2020/08/28 18:08)
“今日の数字”「世界2位と3位」(2020/08/06 15:08)
“今日の数字”「1兆2000億ドル」(2020/07/30 15:07)
このコラムに類似したコラム
イオンスクエア くら総研の「目効きのツボ」連載開始 第1回は 高橋 成壽 - ファイナンシャルプランナー(2013/10/07 13:45)
金利上昇 岡崎 謙二 - ファイナンシャルプランナー(2013/05/15 13:16)
復興特別所得税 森本 直人 - ファイナンシャルプランナー(2012/04/17 17:59)
日本国債格下げ、財政再建困難な要因に 渡辺 行雄 - ファイナンシャルプランナー(2011/08/24 17:15)
「日本の金融行政方針と個人の資産形成」 荒川 雄一 - 投資アドバイザー(2022/10/20 16:58)