
- 柴崎 角人
- 柴崎行政書士事務所 代表
- 東京都
- 行政書士
対象:民事家事・生活トラブル
- 榎本 純子
- (行政書士)
最近の自転車事故の急増は、まさに危機的であると言わざるをえない状況です。
下記は、約2年半前に私が別のブログにて掲載した内容です。一部改変しましたが、今一度考えて欲しい問題です。
記
2009.06.19 Friday
タイトル:自転車問題
東京都心の道は本当に自転車には冷たい。
歩道では歩行者から、車道では自動車から、邪魔者扱いされる始末。
自転車の居場所はないのだ。
私は自転車をこよなく愛する人間なので、どうしても自転車寄りの意見になりがちだが、
1.自転車の速度に対して、ドライバーは想像力がない。
2.自転車に乗っている人のマナーが悪い。
3.自転車に乗る人の技術力に問題が!?
こんな論点を常に抱いている。
以下、順に私の意見を。
1について
私はもちろん自動車も運転する。
こんな場面を想像してください。
あなたは、行き違いがギリギリできる1車線ちょっとの道路を走っているドライバーです。この道は、片側2車線の大きい幹線道路にぶつかるT字路に出ます。しかし、このT字路に信号機はありません。あなたがその幹線道路を左折するため、T字路に進入したとき、当然、左右の確認、とくに右側からの自動車や歩行者などを確認しますよね?
その時です。
自動車や歩行者は一切確認できないが、その幹線道路を直進する勢いで、自転車が走ってくるのが見えたとき、あなたはどうしますか?
自分の運転する自動車が左折する方が、自転車より早くそのT字路を抜けられると思うから、そのまま左折しますか?
それとも、自転車が通り過ぎるのを待ち、左折しますか?
前者を選んだ人は要注意だと思います。
自転車の速度は意外に速いですよ。
平地なら時速40キロ弱で走ることも可能です。とくにメッセンジャーなどが乗る自転車は、おそらくそのくらいのスピードで走っています。自動車は左折するために減速していますから、ドライバーが想像するよりも通過には長い時間がかかります。
それを分かっていないドライバーが少なくないと思いますが、みなさんはいかに?
2について
とにかくマナーは最悪!?
手で傘を差しながら、携帯電話を使用しながら、などの自転車運転は、平成21年7月1日施行の東京都道路交通規則一部改正により禁止となる。
これまでも禁止とされていた自転車での無灯火運転、飲酒運転、ヘッドフォンで音楽を聴く、などの行為についても知らない人が少なくないのではないだろうか。
また、自転車乗りのマナーはそういった罰則のある危険運転ばかりの問題だけではない。
歩道を自転車が走っている場面を想定したとき、歩行者と自転車はお互いの安全を守りながら通行すべきだ。
(もちろんこれは自転車側に、より強い相手への配慮は求められているとしても。)
バス停待ちの人だかりを避けるとき、歩道に面したお店から出てくる人との接触、など、自転車に対してヒヤッとした経験のある人は多いはずだ。
自転車は凶器となるということの理解が足りないと私は思う。
3について
とにかく技術が下手すぎる!?
みなさんは、自転車のサドルにお尻をおいて、ペダルに足をかけた状態で静止できますか?
もちろん、サーカスではないので、長い時間できる必要はありません。
ほんの1秒程度で良いのです。しかし、このバランスを取った静止状態を作ることができないと、実は自転車を乗りこなすことは難しいと私は思っている。
なぜなら、ほんの僅かな時間、静止する状態を作ることは、歩行者との間隔の取り方、また、歩行者とすれ違ったり、追い抜いたりするときのスムーズな運転方法に大きく影響するのである。
これは私の偏見かもしれないが、中年の女性が一番技術不足で危険だと感じています。
とにかく、まず自転車を自分の技術で操作できていない。
避けたり、停まったり、という動作に体がついていっていない印象を受ける。
事故を起こす前に彼女たちに説明会をしてあげたくなるほど、歩道では怖い存在だ。
以上、思いつくままに書き記したが、あくまで私の考えであることをご了承ください。
私は、趣味として大学時代から自転車旅行をはじめ、現在もいわゆるスポーツ車に分類される自転車に乗っているが、我ながら、自転車の運転には自負がある。自転車歴19年目。
ゆえに、怖さも便利さも熟知していると思っている。
それでも大変危険な乗り物だと常に言い聞かせている。
最後に自転車問題は免許の問題と関係があるのだろうか!?
自転車に乗るために免許はない。しかし、ここにも危険が潜んでいる。
自動車には免許が必要だから、免許を取るために最低限の勉強をする。
その勉強した知識がその後のドライバー生活に活かされるかどうかは別にしても・・・それでも自動車の事故は起こりますよね?!
もちろん運転の上手下手だけの原因で事故が起こるわけではないが。
そう考えると、免許のない自転車で事故が増えるのは必然なのだ。
健康やダイエットのため、そして流行のエコへの取り組み、はたまた交通費の節約のため、自転車で通勤・通学する人が増えている。
悪質な場合は罰金が科せられてしまうし、事故の加害者・被害者になることがないよう自転車を運転するときは細心の注意が必要なようだ。
・・・以上が掲載部分です。こんなに早く悲惨な状況になるとは早急の対策が必要と感じます。
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