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2.知っておきたいマネー用語/年金特集:死者への年金
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前回までの予告を変更して、今回は、最近問題になっている高齢者所在
不明問題の本質に迫りたいと思います。
今回の件は、要するに、受給資格が消失しているのに年金を(遺族が)
受け取り続けた不正受給の疑いがあるということですが、実は、似た
ような事件は毎年起きていました。
そして、その頃から、不正受給とまでは行かなくても、所在が不明な高齢者
が相当な数に登るのではないかと言われていたのです。
ここまでの騒動になったのは、たまたま都内の最高齢とされていた高齢者
の方が、発見されたときはミイラ化していて、しかも、30年間も放置され
ていたという、実にインパクトのある報道がきっかけでしょう。
全国で、所在不明の高齢者が次々と公になっているのは、そういう話が
急に増えたわけではなく、今までしてこなかった調査をした結果です。
お役所の方にしてみれば、支給される年金は自分のお金ではないので、
そこまでして調査する必要もなかったかもしれませんが、年金の財源不足
が明確で、それがそのまま将来の増税に直結するというのであれば、
もはや他人事では済まされません。
現在の総務省の統計では、100歳以上の高齢者は約5万人、80歳以上になると、
なんと700万人。
その内の1割が、何らかの形で年金を不正受給しているとしたら、それだけ
でも莫大な金額になります。
家族の絆が希薄になっているというのも、今回の一連の騒動の一因ですが、
問題の本質は、もっと別のところにあるのではないかと思います。
年金を担保にした闇金などの存在も明らかになる中、年金の詐取が暴力団
の資金源になっている可能性もあります。
健全な年金財政の運営のためには、しっかりした調査と罰則の厳格化、
受給者の管理システムの構築を図る必要性がありそうです。
年金の不正受給ないか調査へ NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100804/t10013154781000.html
次回は、当初予定していました、年金制度改革とともに行われた「財政検証」
についてまとめます。
そのうえで果たしてその検証が妥当なものなのかを様々な視点から見てい
きたいと思います。
@NEXT SenSEマガジン[vol.8]
http://www.enweb.jp/mailback/2010/08/next-sensevol8.html
株式会社えん
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