- 清水 康弘
- 株式会社参創ハウテック 代表取締役社長
- 工務店
対象:新築工事・施工
数ヶ月前から顕在化した断熱材不足。
まずはグラスウール、次にロックウール、そして羊毛系断熱材、さらにいよいよプラスチック系からセルロースまで・・。
値段の安い断熱材から品不足が拡大し、ハウスメーカーから工務店まで死活問題になってきました。
この要因は昨年住宅着工軒数が激減し、断熱材メーカーが工場を閉鎖するなど、生産調整を断行したところへ長期優良住宅(温熱環境等級4)と住宅版エコポイントが重なったことです。
ある大手断熱材メーカーは、今年一杯出荷停止の文書を大口需要家へ配布したほどの混乱振りの様相を呈して来ました。
以前も石膏ボードや構造用合板が不足する事態を経験しましたが、今回の状況は今までとは全く違うようです。(弊社は何とか確保しましたが・・)
とうとう経済産業省も乗り出し、メーカーへの増産と輸入促進を指示したようですが、ここで問題なのは国土交通省との連携、さらに特定行政庁や民間確認機関まで連動して問題解決へ向かう事ができるかが鍵を握っています。
さらに建築用国産材の供給も怪しくなって来たようです。
製材工場に丸太が入荷しないという実情です。
こちらも国産材自給率を現在の25%から2020年までに50%まで引き上げようという政策面の先取りです。
暫く隠して置けば値が上がる。簡単に言えばこの程度の理由です。
相変わらず、政治と実態経済学が噛み合わない状況が続いています。
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