妊娠率

改訂４版　進化していく体外受精プログレスは２００５年４月に出版された本ですが、われわれ専門家にはとても重宝する本です

子宮内膜にある内膜腺の分泌活動が活発（腺開口部がリング状になります）なことと、血管が発達して枝のようになっている内膜を良好な内膜といわれます。
そして、内膜腺の開口部が点状で、血管の発達が少ない状態を不良といいます。

新鮮胚移植の場合、妊娠成立率には３０才歳以下では差がなく、３１～４０才ですと良好の方が妊娠成立が多く、４１歳以上だと良好と不良の差はありませんでした。

ただし４１歳以上の方の群は卵質の低下が考えられるため差がないという結果であると考えられます。

内膜が不良な場合で新鮮胚を移植するときは、治療開始前に内膜の改善をした方がいいです。

次ぎに凍結胚移植の場合、妊娠成立は良好で４２％不良で１５％という結果でした。着床をしなかった不良の３９例のうち、再度凍結胚移植を試みた際に、

良好な内膜に変化した１５例のうち５例が妊娠。
変化せず不良のままの２４例のうち１例の妊娠でした。

子宮内膜改善には、良好群と不良群で血中E2（内膜を厚くするホルモン）とP（内膜をふかふかにするホルモン）に差がないところから、内分泌的補充（ホルモン補充）では改善しない質的異常、器質的異常のため末梢循環不全が一因と考えて、発汗作用を促し、全身血行の改善を目的としてウォーキングなどの運動療法をおこない内膜の質が良くなり妊娠しやすい内膜になります。

鍼灸では全身のツボに針をし神経的アプローチ、経絡的アプローチ運動学的アプローチ様々な方法で血行促進や自律神経の調整によりからだを整えます。

ｓｅｋｉｍｕｒａ鍼灸院