不動産仲介の役割1 - 不動産売買全般 - 専門家プロファイル

畑中 学
武蔵野不動産相談室 株式会社 代表取締役
不動産コンサルタント
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不動産仲介の役割1

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前から言われていたことなんですが、ネットの拡大でエンドユーザーとメーカーが

直接取引を行うので問屋など中抜きが必要なくなると言われていました。 

ただ、在庫調整などやその他諸々の点で問屋や仲介者の役割が必要なのは変わり得ず

そうは言っても相も変わらず、そこまで「中抜き」はなくなっていないのが

現実であると思います。

 

ただ、最近、「中抜き」のことを深く考えるニュースがありました。

  

幻冬舎が上場廃止を検討するニュースです。

社長が言っていたのは、今後、激変する出版界に迅速に対応するため

(他にも上場のコストが見合わない)

ということでしたが、やはり電子書籍という存在を強く意識しているのではないかと思います。

 

電子書籍でしたら、紙代や本屋への流通のコストもないため、エンドユーザーに安く届けることができます。

(経費なのはシステム整備費や運用料ぐらいしか思いつきません。)

 一方、仕組みさえしっかりとしていれば、メーカーである作者の方にも、印税5~10%以上の配分を

期待できますし、書きたい、読みたい作品を出すこともできます。

 

一挙両得ですね。

 

この動きを助長するのが、村上龍や有名な人気漫画家による電子書籍化?

 (ニュースではPDF化という書き方でした。)する新会社設立です。

IpadやIpodの売れ行きもその動きに拍車をかけるものと思います。

私自体は古い人間なので、紙が好きなのでIpodで本を読むと肩が異様に凝ります。

ゆえに、そこまで電子書籍って・・と思うのですが

いろいろと話を聞くたび、ニュースを見るたびに

ある一定のシェアは確保していくんだろうなと感じます。

  

それで、私が思ったのは、不動産仲介ってどうなんだろうか・・・?ということです。

 

ここから本題です。

先日ある会合で某住宅情報誌の方から不動産仲介業者に対するあるデータについて教えていただきました。

その内容をかいつまんで書きますと

 「エンドユーザーは本当にこの不動産を買うことがいいのかどうか不安に思っている」

 「きちっと不動産仲介業者などプロの意見が聞きたいと考えている。」

 「ただ、そのエンドユーザーの希望に答えていない現実がある。不動産仲介業者の対応に不満を感じている。」

 「プロとしてのアドバイスは、物件を探す時ほどよりも熱心にしてくれない。」

 「エンドユーザーが求めることと、不動産仲介業者が提供するサービスがミスマッチしている。」

 「したがって、払う不動産仲介手数料は高いと思っている」

というようなものでした。

 

私自身も薄々分かっていたのですがデータで明確に裏付けが取れていたとなると、

今後の不動産仲介業界には暗雲が立ち込めるばかりです。

期待に答えられていないのですから。

仲介手数料無料サービスもこの亜種ですね。

  

極端なことを言えば、市販の契約書と司法書士さえいれば問題ないのでは?

という解釈も成り立ちます。

 

では、不動産仲介業者は必要がないのか?と言えば、私はこう考えます。

 (2へ続きます)

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