フランチャイズシステムで事業拡大を実現する方法(4) - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

民谷 昌弘
アクアネット フランチャイズ経営研究所 代表取締役
東京都
経営コンサルタント
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フランチャイズシステムで事業拡大を実現する方法(4)

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フランチャイズ

今回(四回目)はフランチャイズ展開(本部)のメリットとデメリットについてです。

 フランチャイズシステムは、日本に導入されて40年以上が経ち、総売上高が2兆円を超える規模にまで拡大しています。つまり、日本の産業界においてフランチャイズシステムは、事業拡大に欠かせない経営システムとして定着しているといえます。そして、これだけの規模に拡大しているのは、多くの企業にとって多大なメリットがあるからです。しかし、一方その展開にはいくつかの制約事項もあります。それをデメリットと考えることもできます。今回はフランチャイズ展開の本部のメリットとデメリットを整理しました。

 まず、フランチャイズ本部におけるメリットですが、まずは、事業拡大のスピードが速まること。次は、キャッシュフロー重視型の経営が実現できるということです。フランチャイズシステムにおいては、新規出店の費用や人材の確保は加盟店側が行います。したがって、それほど多額の資金や多くの人材を揃えなくても比較的短期間に多店舗化を実現できるというメリットを持っています。そして、直営展開に比べてフランチャイズ加盟店のオーナーは地域在住の方や企業の場合が多いので、地域に密着した営業活動を推進しやすいことで成功確率が向上するというメリットもあります。さらに、短期間で多店舗化を実現できることで競合や顧客情報などの市場情報の収集スピードが速まり、更にブランド力のアップによっても競争力強化が実現できるというメリットがあります。

 一方、事業展開上の制約(デメリット)も当然あります。まずは、フランチャイズ本部の仕組みを作り、加盟店を募集するためには、先行的に費用が発生します。新たな経営システムを導入して運営を始めるわけですからそれなりの費用がかかるのは仕方のないことですが、当初2~3年間で直営店を一店舗出店するくらいの費用が必要になる場合が通常です。さらに、直接資本関係のない加盟者が仲間になるわけですから、直営展開に比べると企業経営に対して何らかの影響が生じるというリスクもあります。また、加盟者が本部の指導に従わずにブランドイメージを損ねるというようなことも起こる可能性があります。

 このようにフランチャイズシステムにはメリットとデメリットがありますが、自社でフランチャイズ展開を検討する場合は、これらの内容を十分に理解した上で、自社に相応しいフランチャイズ本部の仕組みを構築する必要があリます。

 次回は、フランチャイズ本部構築ステップについてです。

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