旬の野菜でベジフルビューティーpart2 里芋 - 野菜・オーガニック料理 - 専門家プロファイル

廣瀬 ちえ
CHIE'S KITCHEN 代表
愛知県
料理講師

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閲覧数順 2024年04月23日更新

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旬の野菜でベジフルビューティーpart2 里芋

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旬の野菜でベジフルビューティーpart2 里芋

 

東南アジアで主食とされているタロイモの中で、最も北方で栽培される里芋。日本には縄文時代に伝わったと言われます。山で栽培される「山芋」に対し、里で栽培されることから「里芋」と呼ばれるようになりました。

里芋の旬は10月から12月。土の香りがほんのりと口の中に残る味わいが魅力です。また、子芋がたくさん付くことから昔から「子宝に恵まれる」と言われ、縁起のよい食べ物としても広く知られています。

 

●イモ類の中で最も低カロリー

80%が水分の里芋。主成分のほとんどがでんぷんのため、消化が非常に良く、イモ類の中で最も低カロリーです。食物繊維を豊富に含むため、便秘解消に効果があります。

ただし陰性が強いので、冷え性や陰性体質の人は味噌など陽性な調味料と合わせたり、じっくり煮るなど、調理法を工夫して食べましょう。

 

●ぬめりが栄養の秘密

里芋の特徴でもある独特のぬめりは、水溶性食物繊維のムチンとガラクタンによるものです。

ムチンは体内に入るとグルグロン酸という成分に変わり、胃や腸壁の潰瘍を予防し、

肝臓を強化します。また、胃の粘膜を保護し、たんぱく質の九州も助けてくれるので消化促進にも効果があります。

ガラクタンは脳細胞を活発化し、老化やボケを防いだり、免疫力を高めてがんを予防する効果があると考えられています。

これらの効果を有効に摂取するためにも、里芋はぬめりをとらずに食べることをおすすめします。下処理する際は酢や塩は入れず、水のまま茹でると良いでしょう。

 

●里芋を剥くと手が痒くなるのはなぜ?

里芋を剥いた時に手がかゆくなるのは、皮の周辺にあるシュウ酸カルシウムの結晶が皮膚に刺さる為です。

痒くならない対策としては、洗って乾かす、手に塩水か酢水をつける、丸ごと蒸す、などの方法があります。また、痒くなるのは陰性体質の表れなので、食生活を整えて体が中庸にすることで軽減することができます。

 

●里芋の種類

里芋には、植えつけた親芋を食べるもの、親芋からできる小芋を食べるもの、親芋と子芋両方を食べるもの、茎を食べるものに、それぞれ大別されます。

 

<小芋種>

・石川早生

最も代表的な品種。小型でコロンとしていて、ぬめりが多く淡白な味わい。皮離れが良く、衣被に最適です。

・土垂

葉の先端が長く伸び、地上に垂れ下がるので土垂と呼ばれるようになりました。ぬめりが多く柔らかい味わい。関東地方では最も多く食べられている品種です。

 

<親芋種>

・京芋

皮がたけのこに似ているので別名「筍芋」とも呼ばれる。きめが細かくホクホクしているので煮物向きです。アクがあるので、下ゆでをして十分にあく抜きをしましょう。

 

<親子兼用種>

・八つ頭

名前の由来は、一つの種芋から芽が八方に出ることから。「人の頭になる」という名前の縁起を担ぎ、おせち料理に使われます。あっさりとした味わいで粘りが少なく含め煮向きです。

・海老芋

唐芋を土寄せして海老のように曲げたもの。コクのある味わいで、京料理では棒ダラと炊き合わせた「芋棒」が有名です。

・セレベス

インドネシアのセレベス等から来たもので、芽が赤いのが特徴。ホクホクしていて薄味の含め煮に向いています。

 

<葉柄>

里芋の葉柄を「ずいき」と言います。食用にする品種もあり、乾燥したものは「芋がら」ともよばれます。また、里芋とは別種のずいき専用種「はすいも」も出回っています。

 

●おいしい里芋の選び方と保存方法。

選び方のポイントは、縞模様がくっきりしているもの、泥つきで適度な湿り気があるもの、ずっしりとした重量感があるもの、指で押して実が硬いもの、濃い茶色のもの(黒いものは古い)、皮にキズ・ヒビがはいっていないもの、など。里芋は乾燥と寒さの弱いので、泥つきのまま冷暗所で保存します。洗ったものはビニール袋に入れて冷蔵庫で保存し、できるだけ早く使いましょう。

 

●おいしい里芋レシピ「里芋のモッチリ味噌お焼き」

外はカリカリ、中はモチモチ。里芋と味噌の風味は相性抜群!おつまみにもピッタリです。

 

<材料>

里芋…4個、ねぎ…1本、ごま油…適量

(合わせ調味料)

片栗粉…大さじ3、塩…小さじ1/2、味噌…大さじ1、酒…大さじ1、みりん…大さじ1

※  片栗粉の量は、生地の様子を見ながら調節します

 

<作り方>

里芋を柔らかくなるまで茹で、熱いうちにマッシュし、ねぎは小口切りします。里芋・ねぎ、合わせ調味料を全て混ぜ合わせ、小判型に成型します。フライパンにごま油を熱し、中火で両面をこんがりときつね色になるまで焼きます。

 

ゴマや海苔、ひじきなどを入れて、色々アレンジしてみてくださいね。残った煮物をそのまま使ってもおいしいですよ!

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