- シェシャドゥリ(福田)育子
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Y君のお母さん、Qさんは「勇気づけ対応」16年の実践者です。久しぶりにお会いしました。
Y君の様子を聞かせて下さいました。大学卒業後専門学校を経て Y社に採用されたY君。入社して5カ月、Y君の様子がいつもと違うことに気付かれた翌日、Y君から「会社をやめたい。」とご主人に メール。ご主人が電話をされると「自分が会社で役に立っていない。」とY君が号泣したそうです。
「福田さんに電話して良いんだよ。」
とQさんがY君に言うと Y君は
「福田さんが言う事は分かっている。Y君は大丈夫!だよ。」
私は Y君自身が乗り切れば大丈夫、と分かっていることを感じました。なぜなら 私の意見を聞きたい時は 自分でメールをくれるからです。それは この1年間で2回ありました。
1回目は 専門学校での試験が重なって どれから手をつけていいか分からない、効率の良い方法を知りたい、でした。2回目は Y君が友人T君にどう対応したら良いか、というものでした。T君は彼の友人からメールがあったものの 忙しくてそのままにしていたそうです。その後 T君の友人は自殺し、メールに答えなかった自分を責めているT君にどう接したらいいのか、というものでした。
私はQさんに Y君が乗り越える、と確信があることを伝えました。小学生の時、私がY君に算数を教えていた時のことです。Y君は 円周率は本当に 直径×3.14 かどうか あらゆる大きさの円で確かめていました。また大学生の時、あるスポーツの試合で 何十回と負けた後に勝ったこと、あの粘りが消えるはずが無い、今は新しい環境で新人がひとり、という中で苦しいけれど 家族に分かって欲しかっただけ。Y君は大丈夫!!!と。
Qさんに会って 半日経ってから 私の息子が大学に入った時のエピソードを思い出しました。
息子はジャズベースを学ぶためにアメリカの大学に入りました。新入生でジャズベースはひとり。他はドラム、サックスなど。上級生との混合バンドで 自分の力量が低いことで落ち込んだそうです。それに気付いて声をかけてくれた上級生の胸で大泣き。
その後 息子は「練習モンスター」とあだ名をつけられるほど 朝から晩まで弾き続けたそうです。
Y君と息子の共通点は 私とQさん、二人とも「勇気づけ対応」を彼らが10才までに始めたことです。
「人生の困難に出会った時に乗り越えていける勇気」を育てる勇気づけ対応、ひとりでも多くの方に知って頂きたい、実践して頂きたい、と思います。
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