- 清水 康弘
- 株式会社参創ハウテック 代表取締役社長
- 工務店
対象:新築工事・施工
19日(日)は杉並区の現場の地鎮祭でした。
1年2か月前に、弊社の見学会へお越しいただいた建主さんです。
近所には宮崎駿さんの作品「となりのトトロ」のサツキとメイの住む家のモデルになった洋館があったところです。
昭和初期(1927年頃)に建てられた、木造平屋建ての洋風住宅(約70平方メートル)で、建物を覆うように雑草が生い茂り、380平方メートルの庭には、キンモクセイ、バラなど50種類の草木が植わっていました。
宮崎駿監督が自著の中で「トトロが喜んで住むような『懐かしい家』の一つとして紹介、『たからもの』ともおっしゃっていた家で、地元住民から「トトロの家」の愛称で親しまれてきたのです。
遠くから多くの人達が見にくるようになり、北海道から訪ねてくる人までいたそうですよ。
しかし残念なことに、昨年放火により全焼してしまったそうです。(ひどいですね)
でも、今日はとても良い事がありました。
地鎮祭を始めようとしたところ、隣家(写真の白い家)のご夫婦が、突然奉献酒を持ってきてくれたのです。
30歳後半から40歳前半のご夫婦でしたが、あまりの気の使いようにコチラの方が驚いたほどです。
しっかりごあいさつさせて戴きました。
このような行いは人間的にも素晴らしいことですし、やはり何と言っても知的な雰囲気が漂います。
「お互い様」という精神がどんどん希薄になっていく昨今、心が洗われるような清々しい気持ちになりました。
何よりも弊社の建主のSさんは、素晴らしいご家族のお隣さんになれてラッキーですね。
私たちのような仕事をしていますと、建築業者は十把一絡げで、とても高いところから見下す人達が多くいらしゃいますから・・・。
年に数度は心ない近隣の御仁に出くわします。
私の自宅を建て替える時は、お隣さんが大騒ぎしていましたが、騒いだ張本人はすでに亡くなり、最近になって娘さんと兄妹が同じ敷地内の改修工事と小さな家の新築工事のご挨拶に訪れました。
土地を分筆するので、立ち会って欲しいという内容でしたが・・・。
当時の我慢を思い出しましたが、隣家の事情も変わったことですし、快く承諾しました。
あっ、まずいですね。愚痴になってしまいました。ごめんなさい。
私たちの生業は当然モノづくりをするわけですが、お互い様の精神の根源は人に尽きます。
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