- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
オフレコという言葉があるが、皆さんはどの様な認識をされているだろうか。広報用語の中でも一番理解されていない、或いは間違った使い方がされている部類に入るのではないだろうか。オフレコは、Of The Recordの略語であり、記録しない、つまり取材などで「記事にしない」という前提で記者に話しをすることであるが、広報業務のみならず一般的にもオフレコでと前置きして内緒話などをすることもあり、随分と間違えた認識がされているようだ。基本的にオフレコは存在しないと考えるべきものである。
取材や会見時に、通常の説明や質疑応答が面白くなく(ニュース性がない)、オフレコと前置きして話したことだけが報道されるというケースは充分にあり得ることだ。発信者側も取材や会見などで期待する報道のされ方があるであろう。しかし、不用意にオフレコとして話した内容が最初予定していたストーリーよりもニュース性があると判断した場合、やはり話しが逸れてしまいがちであり、報道結果にもそれがあらわれるケースは多い。記者が望むのは、あくまでも「報道できるネタ」であり、他社よりも早く、他社と違った情報を発信したいという事である。発信者側としても望んだ報道結果を出すためには、オフレコ含め余り脱線しない方が無難である。
また記者は、発信者の情報のみならず、競合他社や業界動向にも常にアンテナをはっており、取材時に他社の情報も収集している。記者が「最近ご無沙汰なので伺いたい」などと取材に来たとしても、必ず何かの意図があり、大前提は書ける(報道する)ネタ集めである。予期せず記者側から突然の取材依頼がきた場合は、自社の話しではなく、競合他社の情報などを狙っている場合が多い。その様な場合は、調子に乗って競合他社の悪口を言うなど不本意な発言には注意をすべきであろう。
敢えて競合他社の情報をオフレコとして話し報道を狙うという手法も無くは無いが、逆も充分にあり得るため、記者と十二分の信頼関係が構築でき、充分な経験を積まれた方以外は使うべきではないだろう。
広報16箇条 オフレコはないと思うべし!
ご参考:広報力向上ブログ
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