- 宮本 ゆかり
- マイウェイネットワーク
- ビジネススキル講師
対象:ビジネススキル
尊敬するマザーテレサの足跡をたどるためです。
残念ながら、生前のマザーにお会いすることはできませんでしたが、墓前で祈り、息遣いを感じることはできました。
まずは教会を訪問し、早朝の礼拝に参加しました。
その時は、男性の神父さんが中心となって執り行われていましたが、多くの若いシスター達が参席していました。
他にも、「死を待つ人の家」「(捨て子や障害を持つ)子どもの家」なども訪問しました。
施設の経営は決してラクではないだろうけど、それでも世界中から心ある人々が集い、支援物資が続々と届けられていました。
マザーが神の啓示を受けてインドに降り立った当時、聖書とわずかな着替えだけを手にした一人の女性が、このように奇跡的な基盤を築くことができるなど、誰が想像できたでしょう。
まさに愛と神の導きがあれば、道は開けていくことを実感しました。
一方、予想外だった出来事もありました。
私が昔、テレビのドキュメンタリー番組で見た施設の様子は、イキイキと笑顔で奉仕するシスター達の姿が印象的でした。
しかし、マザーを失った後の施設は印象が変わっていました。
貧しい人々や子ども達に対して、シスター達は、笑顔もなく、ただ黙々と作業のように奉仕をしていたのです。
やはり、中心者(志のある創始者)を失った後の組織というものは、こんなにも変わってしまうものかと痛感しました。
マザーから教えられた言葉です。
「愛の反対は、憎しみではなく無関心である」
そして、
「愛は内包しているものではなく、行動となって現れる」
何もしないで、「私はあの人のことを愛してますよ」なんてことはありえないというわけです。
本当に愛があるならば、必ず相手に対して、なんらかの投げかけ(言葉だったり、行動だったり)や関わりをもっていかなければならない。
「伝わらないものは存在しないに等しい」
ということです。
マザーは、ことさら「愛とは・・・」なんて理論を説教したわけではありません。
ただ黙々と、目の前の人の、足を洗い続けただけです。
手をにぎり、さすり続けただけです。
その行動に、人々は真実の愛を感じたのでしょう。
最後にマザーの墓前でこう祈りました。
「あなたがこの地上で成し遂げられなかったことの続きを、
ほんの少しでも私にお手伝いさせてください。どうか、あの世から協助をお願いします」と。