- 森岡 篤
- 有限会社パルティータ 代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
延べ30坪、イニシャルコスト2400万円の住宅で、ケーススタディを行いました。
ランニングコストを、
光熱費/年:40万円(平均月額3.3万)
維持費/年:20万円(年10万+5年に1度50万)
改修費/年:10万円(10年に1度100万円の改修を行う)
計/年:70万円とし、
さらに、解体コストを100万円とすると、
寿命が20年、40年、60年の場合のライフサイクルコストは、
20年:LCC=3900万円
40年:LCC=5300
60年:LCC=6700
となります。
建主の住宅への負担額
建主の住宅への実負担額は、家の存在期間(寿命)に関係します。
住宅の費用を考えるとき、負担額として年間あたりのコスト
負担額=ライフサイクルコスト/家の存在年数
で考えるのが適当と考えられます。
ケーススタディで算定すると、
20年:負担額=3900/20=195万/年
40年:負担額=5300/40=132.5万/年
60年:負担額=6700/60=111.7万/年
あたりまえのことですが、寿命が短い程、負担額は大きく、長い程、負担額は小さな値となります。
寿命が短い家は、建主にとって大きな負担であることを認識する必要があります。